NY原油
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NY原油(中心限月)は、イラン情勢緊迫化に伴う供給不安が強まる中、3月9日に一時119.48ドルまで上昇するも一転して急落。10日に76.73ドルまで下げる場面も見られております。
国際エネルギー機関(IEA)加盟国は過去最大規模の石油備蓄の協調放出で合意。また、トランプ米政権はロシア産原油への制裁措置を一時的に緩和する措置を決定したものの、原油相場の上昇基調に歯止めは掛からず。11日から13日まで3営業日続伸となり、12日に90ドル台を回復。
米国がイランの主要輸出拠点であるカーグ島の軍事拠点を攻撃したことを受けて、供給が一段と不安定になるとの懸念が強まったことから、週明け16日に102.44ドルまで上昇し、5営業日ぶりに100ドル台を回復。ただ、ホルムズ海峡をインドや中国などイランに近い国のタンカーが複数通過していると報じられたことから供給懸念がやや後退し、100ドル台を維持出来ず。その後も、イランとカタールにまたがる世界最大規模のガス田「サウス・パルス」への攻撃に対する報復措置として、イランがカタールの主要エネルギー施設を攻撃したとの報を受けて、18日に100.55ドルまで急伸するも、高値を維持することは出来ず。
米国とイスラエルとイランの軍事衝突は3週目に入りましたが、トランプ米政権から戦争終結に向けた明確な出口戦略が見えない一方で、イランは湾岸諸国への攻撃に加えて、ホルムズ海峡で機雷の敷設を開始するなど、徹底抗戦の構えを崩さず。米国の中東での軍事作戦が市場の想定よりも長期化するとの見方が強まる中、米金融大手ゴールドマン・サックスが10-12月期の原油価格見通しについて、ブレント原油は71ドル(従来見通しは67ドル)、WTI原油は66ドル(同62ドル)に引き上げるなどと、先高感が強まっております。
イランによるホルムズ海峡の事実上の封鎖が続いている上に、ロイター通信が16日に、イランや湾岸諸国からの原油輸出量が攻撃前に比べて、少なくとも6割減少したと報じるなど、湾岸諸国は生産調整の動きを強めているようです。
そのため、供給への懸念が解消されづらく、原油価格に上昇圧力が掛かり易い状態が続いております。中東情勢を見ながら、引き続きボラティリティの高い局面が続きそうですが、目先は90-100ドルのレンジで推移しそうです。
イランが湾岸諸国の石油施設への攻撃を強めるようだと、100ドル台に乗せることも想定されます。ただ、一部とはいえ、ホルムズ海峡を通過する事例が出始めている上に、サウジアラビアがパイプラインを通じて紅海からの輸出を拡大させるなど、ホルムズ海峡を迂回して輸出する動きもみられており、市場はリスクプレミアムを織り込みつつあるようにも見えます。大台に乗せても短期に留まりそうです。
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