NY原油

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NY原油(中心限月)は前営業日比0.87ドル高の112.41ドルで終了。中心限月の終値ベースでは2022年6月中旬以来、約3年10ヶ月ぶり高値で終了しております。トランプ米大統領が設定した停戦交渉の期限が近づく中、イラン情勢が泥沼化することへの警戒から買い進められたようです。一時115.48ドルまで上昇する場面も見られいぇおります。

◆イラン、一時停戦を拒否

イラン国営メディアは4月6日に、イランは仲介国のパキスタンに対して、一時的な停戦には応じられないとの立場を示し、戦闘の「恒久的な終結」を求めた模様。また、ホルムズ海峡の安全な通航に関する協定、対イラン経済制裁の解除など計10項目の対案を提示したようです。

一方、トランプ米大統領は6日の記者会見で、「私が受け入れ可能な合意が必要だ。その一部として、石油やあらゆるものの自由な流通を求める」と表明。「米東部時間4月7日午後8時(日本時間4月8日午前9時)まで猶予を与える」と改めて強調した上で、「これを過ぎれば、橋も発電所も全て失い、石器時代に戻ることになる」と威嚇し、「8日午前0時までに完全に破壊する。我々が望めば、4時間で実行する」と警告しました。一方で、トランプ氏は「交渉は順調に進んでいる」と指摘し、「相手側には意欲的な参加者がいて、彼らは合意に達したいと考えている」と述べ、揺さぶりを掛けております。

ロイター通信は同日、仲介するパキスタン軍首脳が、戦闘終結に向けて2段階で協議する計画を策定していると報じております。第1段階で合意すれば、即時停戦の上でホルムズ海峡を開放。第2段階で恒久停戦に向けて追加協議を実施。また、第2段階の合意にはホルムズ海峡を管理する国際的な枠組みが含まれ、イランが核開発計画を放棄する代わりに米国が経済制裁を緩和する案を盛り込む見通しとすております。また、複数の仲介国が45日間の停戦を目指しているとも報じられております。

◆イスラエル、停戦に反対か?

米ニュースサイト「アクシオス」は4月6日に、イスラエル当局者の話として、同国のネタニヤフ首相は5日にトランプ米大統領と電話で会談した際に、イランとの停戦に関する懸念を伝えたと報じております。イスラエルは今回の交戦をイランの弱体化を進めるまたとない機会と捉えており、停戦に反対しているとみられております。

◆イスラエル、イラン最大の石油化学施設を攻撃

イスラエルのカッツ国防相は4月6日に、イラン南部にある同国最大の石油化学施設を攻撃したと発表。イランでは石油化学産業が精鋭軍事組織「革命防衛隊」の重要な資金源になっていると説明し、「大きな経済的打撃を与えた」と強調しております。

イスラエルは4日にもイランの主要な石油化学施設を空爆しており、カッツ氏によると共に稼働不能になった模様。2つの施設を合わせるとイランから輸出される石油化学製品の約85%を占め、イラン指導部にとっての損害額は数百億ドルに達するとしております。

◆安保理、ホルムズ海峡巡る決議案採決へ

国連安全保障理事会は4月7日に、イランが事実上封鎖するホルムズ海峡の安全確保を巡るバーレーン提出の決議案の採決を行う予定。採決は2度にわたって延期されております。イランに対する「適切な防衛手段」の使用を容認した部分が大幅に修正され、一定の武力行使を安保理として認める内容では無くなったと報じられております。一度採決が設定されてから決議案が修正されるのは異例。

◆イラン、カタールのタンカー2隻の海峡通過認めず

ロイター通信によると、イランの精鋭部隊「イスラム革命防衛隊」は3月6日に、ホルムズ海峡に向かっていたカタールの液化天然ガス(LNG)タンカー2隻を停船させ、理由を示さないままその場に待機するよう指示した模様。なお、イランは先週にパキスタンの仲介で米国と合意した協定に基づき、これらの船舶の海峡通過を許可していた模様。

◆イラク、海峡再開後、早期に原油輸出回復へ

イラク国営バスラ石油会社のトップ、バセム・アブドゥル・カリム氏はロイター通信とのインタビューで、米国・イスラエルとイランの戦闘が終結し、ホルムズ海峡の安全な航行が保証されれば、イラクの原油輸出量は1週間以内に日量340万バレル程度まで回復させることが可能だと述べております。

◆ゴールドマン、欧州ガス市場、ホルムズ海峡の供給混乱リスクを過小評価

米金融大手ゴールドマン・サックスは4月2日付レポートで、欧州のガス価格について、ホルムズ海峡経由での液化天然ガス(LNG)の供給混乱がもたらすリスクを低く見積もっている可能性があるとの見方を示しました。欧州向けのKNG輸入が堅調である一方、アジアの需要が減少していることで、今のところ影響が覆い隠されていると指摘しております。

 

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