NY金(中心限月、日足)
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先週のNY金(中心限月)は、前週末比37.3ドル高の1709.3ドルで終了となり、2週連続で上昇となりました。英イングランド銀行(中央銀行)が、長期債の一時無制限買い入れと量的引き締めの開始延期を発表したことで、米長期金利の上昇が一服。10月3日に9月14日以来の1700ドル台を回復。翌4日には1738.7ドルまで買い進められる場面も見られております。
先週発表された米経済指標は強弱マチマチであったものの、FRB高官からタカ派な発言が相次ぐ中、50日平均線を上抜くことは出来ず。10月7日に発表された9月米雇用統計(季節調整済み)で、労働市場の全般的な堅調さが続いていることが改めて示されたことから、発表直後に急落。1700ドルを再び割り込み、1672.5ドルまで下げる場面も見られております。
世界景気の減速懸念やクリミア橋で起きた爆発を巡り、ウクライナとロシアの緊張が一段と高まる中、「安全資産」として買い拾う動きは根強い模様。9月28日の安値1622.2ドルから10月4日の高値1738.7ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の半値押し水準1680.5ドル付近では買い拾う動きが出ている様です。
とは言え、今週は12日にFOMC議事要旨(9月20、21日開催分)、13日に9月米消費者物価指数の発表が予定されております。FRBによる積極的な利上げが継続するとの観測が再度拡がる中、内容次第では次に節目の1650ドル割れを試す可能性がありそうです。国慶節に伴う大型連休明けとなる中国勢の動きが注目されます。
なお、今週は11日にIMF世界経済見通しも公表されます。また、G7財務相・中央銀行総裁会議で、最近の急速なドル高に関しての言及があるかも注目されそうです。
SPDRゴールド・シェアの金保有残高
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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は10月7日時点で前週末比4.61トン増加の944.32トンと、16週ぶりに増加に転じました。
世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比2.14トン減少の476.81トンと、6週連続で減少しております。
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