米雇用統計
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米労働省が10月7日に発表した9月米雇用統計(季節調整済み)によると、景気動向を敏感に反映する非農業部門就業者数は前月から26.3万人増となり、増加幅は前月(改定値、31.5万人)から鈍化したものの、市場予想(25.0万人増)は上回りました。コロナ禍前の2010~2019年は平均18万人で推移しており、なお高い水準にあります。
また、失業率は3.5%と、前月から0.2ポイント改善(市場予想は3.7%)。再びコロナ禍前の2020年2月以来の水準まで低下しております。
コロナ禍をきっかけにした早期退職などで働き手が減少している一方で、経済回復を受けて企業が求人を大きく増やす中、労働参加率は前月から0.1ポイント低下の62.3%でした。
平均時給は前年同月比5.0%上昇と、前月(5.2%上昇)からやや鈍化。前月比でも0.2%低下したものの、引き続き高い伸びが続き、労働市場の全般的な堅調さが続いていることが改めて示されております。
米求人数
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求人数は減少し始めているものの、失業率は上昇しておらず、FRBはインフレ抑制を優先して大幅な利上げを継続する見通し。米国ではコロナ危機後の需要急増に対し、労働力を含めた供給が追い付かず、物価が高騰。インフレ率は約40年ぶりの高水準で推移しております。
なお、パウエルFRB議長は、「労働市場の需給バランスが崩れている」と懸念を表明済み。物価や賃金の上昇圧力を緩和するには利上げを継続し、失業者がある程度増えたとしても、過熱する労働市場を冷ます必要があると再三述べております。
Fedウォッチ(2022年11月)
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なお、CMEが公表している「Fedウォッチ」(10月7日時点)によると、11月のFOMCでFRBが0.75%の利上げを行うと81.1%が予測しており、先週末(9月30日、56.5%)から急上昇。0.50%の利上げを行うとの見方は18.9%と、先週末時点(43.5%)から急低下しております。
また、12月時点のFF金利について、4.25%-4.50%と予測する向きが63.1%で最多。今年残り2会合で0.75%ずつ利上げするとの見方が拡がっております。
Fedウォッチ(2022年12月)
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