イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師の名で出された声明が4月9日に、米国との停戦合意後初めて公表され、イランが事実上封鎖する原油輸送の要衝ホルムズ海峡について「管理を新たな段階に移す」と述べ、通航制限による海峡の「支配権」を強める方針を示唆しました。

イランは海峡通過を求める船舶から通航料の徴収を始めたと報じられているものの、声明では新たな管理強化の詳細には触れず。ただ、トランプ米大統領は同日にSNSで、「あってはならないし、もし(徴収)しているなら今すぐやめるべきだ」と警告。ホルムズ海峡での通航料の徴収をイランに認めない考えを示しております。

◆イラン革命防衛隊が「機雷地図」公開

イラン革命防衛隊は4月8日に、ホルムズ海峡に機雷を敷設したとする海域の地図を公開。海峡の南半分にあたる四角形の区域を危険区域に指定し、船舶にはイランの許可を得て北側を通るよう要求している模様。

◆ホルムズ海峡の通航、通常の10%未満

ロイター通信によると、米国とイランが停戦で合意したものの、ホルムズ海峡の船舶通航量は4月9日時点で、通常の10%未満に留まっている模様。なお、ロシアの国営タス通信は同日に、匿名のイラン高官筋の発言として、同国が米国と合意した停戦協定に基づき、ホルムズ海峡を通過できる船舶を1日最大15隻に制限する方針だと報じております。

◆NATO、ホルムズ海峡で任務検討か

独紙ハンデルスブラット(電子版)は4月8日に、欧州外交筋の話として、北大西洋条約機構(NATO)がホルムズ海峡の航行安全確保に向け、海上任務の実施を検討していると報じました。先ずは有志連合として開始し、7月にトルコで開かれるNATO首脳会議で正式任務に移行する構想が浮上している模様。同紙は、任務が米国のNATOへの関与確保につながるほか、同盟の価値を米国に示す狙いがあるとしております。

◆ホルムズ海峡再開の計画立案、15ヶ国が参加

フランスのマクロン大統領は4月8日に、米国とイランの2週間の停戦合意を受けて、防衛・国家安全保障会議を開催。報道公開された冒頭の挨拶で、イランが事実上封鎖しているホルムズ海峡の通航再開に向けて、「フランス主導の計画立案に約15ヶ国が参加している」と述べました。

◆ネタニヤフ氏、レバノンと交渉表明

イスラエルのネタニヤフ首相は4月9日に、隣国レバノン政府との直接交渉を内閣に指示したと表明しました。親イラン組織ヒズボラの壊滅を掲げてしかけたレバノンへの大規模攻撃にイランが反発。米メディアによると、イランとの停戦崩壊を危惧するトランプ米政権が対話圧力を強めた模様。

ただ、ネタニヤフ氏は交渉は始めるものの「停戦はない」とも述べ、攻撃は続ける考えを強調しております。なお、米ニュースサイトのアクシオスによると、双方の直接交渉は来週にワシントンで行われる予定。

◆サウジアラビア、エネルギー施設が攻撃受け原油生産減

サウジアラビアの国営サウジ通信(SPA)は4月9日に、エネルギー省高官の話として、同国のエネルギー施設が攻撃を受けたため、原油生産量が日量約60万バレル減少したと報じました。東部の主要油田と西部ヤンブー港を結ぶ「東西パイプライン(ペトロライン)」の輸送量も日量約70万バレル減っているようです。ホルムズ海峡の事実上の封鎖を受け、ペトロラインはサウジアラビアの原油輸出の唯一のルートとなっております。

 

 

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