米ドル・円

↓クリックすると拡大します↓

 

米ドル・円は、早くも介入効果が薄れる中、米中首脳会談でイラン情勢が進展するような手掛かりが得られなかったことを受けて、「有事のドル買い」が強まり、5月19日に159円台を回復。

政府・日銀が円買い介入を実施したとみられる4月30日以来の円安水準を回復し、円買い介入への警戒感が強まったものの、高市首相は20日の党首討論で、中東情勢の混迷に対応するため2026年度補正予算案を編成する方向で検討を進める意向を表明。国債発行に伴う財政赤字拡大や、エネルギーの大半を輸入に頼る日本の貿易収支悪化への懸念から、その後も159円を挟んだ揉み合いが続いております。

なお、ベッセント米財務長官が19日にX(旧ツイッター)で、「日本経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は強固であり、過度な為替変動は望ましくないと信じている」と投稿。また、先進7ヶ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議に合わせて、日銀の植田総裁と会談したことを明らかにした上で、植田氏が日本の金融政策を適切に導くと確信していると強調したことから、円が買い戻される場面も見られております。

政府・日銀による円買い介入への警戒感に加えて、日銀の早期利上げ観測が再度強まっております。一方で、前述のようにファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の面で円買い要因は乏しいとみられております。

また、世界的な金利上昇が続く中、米10年債利回りが一時4.68%を付け、昨年1月以来の水準まで上昇。30年債利回りも5.19%を付けて、19年ぶりの高水準となるなど、日米金利差拡大観測が強まっております。テクニカル的にもMACDが上昇基調にあることから、このまま160円台に乗せて来ることも想定されます。

目先は、米国とイランの戦闘終結に向けた交渉が進展するかが注目されそうです。交渉に進展が見られれば円が買い戻されて、90日平均線辺りまで円高が進むとの見方も出ております。ただ、米国が核開発計画と高濃縮ウランの放棄を求める一方、イランはウラン濃縮を国家の権利と主張しており、意見の隔たりは依然大きいとの見方も根強く、合意に至るかは依然不透明な情勢。

なお、米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、大口投機家のIMM通貨(円)のネット・ロングは5月12日時点で前週比7998枚増加の4万0200枚と、3週ぶりに増加に転じております。

 

IMM円のネット・ロング

↓クリックすると拡大します↓

 

※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。