NY原油

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NY原油(中心限月)は、中東情勢が一段と緊迫化する中、7月17日に終値としては6月15日以来1ヶ月ぶりに80ドル台を回復。その後、23日まで5営業日続伸中。22日に50日平均線、翌23日に100日平均線も突破し、一時93.50ドルまで上昇するなど、6月10日以来の90ドル台を回復しております。

米中央軍は23日まで、13日連続でイ‌ランを攻撃する一方、イランの革命防衛隊も湾岸諸国の米軍基地を攻撃するなど、両国による武力攻撃の応酬が続く中、中東のエネルギー輸送の停滞が長引くとの見方が強まっております。

トランプ米大統領は20日にSNSで、イランが先週行った攻撃で米兵に死者が出たことを問題視し、「イランは米兵を殺害するたびに、何倍もの代償を支払うことになる」と投稿。22日には、今後イランがホルムズ海峡で船舶を攻撃すれば、その度に橋または発電所を1つずつ破壊すると警告しました。また、21日に記者団に対して、イラン中部のピックアックス山を近く攻撃する可能性を示唆しております。ピックアックス山の地下には、イランが核関連施設を建設しているとされます。

一方、イラン軍中央司令部は22日に、米国軍がイランの橋や発電所を攻撃すれば、「(中東)地域の石油、ガス、電力インフラを標的とする」と警告しております。

また、イエメンの親イラン武装組織フーシ派は20日に、サウジアラビアに関連する船舶に対して「海上封鎖」を実施すると宣言。23日に紅海でサウジアラビアの石油タンカー2隻を攻撃したと発表しました。紅海から引き返す船が複数見受けられるなど、通航は減り始めている模様。

サウジアラビアはホルムズ海峡が実質封鎖されて以降、原油輸出の7割超を同国の東西を結ぶパイプライン経由で紅海沿岸のヤンブー港から出荷しており、サウジアラビアからの原油輸出が停滞すれば、世界のエネルギー需給がさらに逼迫する恐れがでております。世界の原油供給の約4分の1がホルムズ海峡とバベルマンデブ海峡を通過しております。

イラン外務省報道官は7月20日に、仲介国を通じて10日間の攻撃停止が提示されたと述べたものの、停戦協議を巡る詳細は明ら‌かに⁠されておらず、早期停戦は望みづらい情勢。トランプ米大統領は23日に、米ニュースサイトのアクシオスとのインタビューで、「(イランに対して)大規模な攻撃を検討している。かつてないほどの規模だ」と述べております。

米国がイランのインフラ設備に攻撃を行えば、イランは報復として湾岸地域の石油施設などに報復を行うことを示唆しており、中東を巡る緊張が一段と強まるようですと、100ドルを再度突破するとの見方も出始めております。

テクニカル的にもMACDの上昇が続く中、100日平均線を上回ってきただけに、3月9日の高値119.48ドルから7月2日の安値67.04ドルの下げ幅の半値戻し水準93.26ドルを上抜くようですと、短期的に節目の95ドル次いで61.8%戻し水準99.45ドル超えを試す可能性もありそうです。

一方で、中東情勢の緊張が緩和に向かうとの期待感が拡がって90ドルを割り込むようですと、短期的に50日平均線辺りまで下げて来ることが想定されます。ただ、供給懸念が根強い中、安値は買い拾われそうです。

 

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