NY原油

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NY原油(中心限月)は、米国とイランの攻撃の応酬が激化する中、8月31日から9月10日まで8営業日続伸。10日に終値ベースでは5月19日以来の100ドル台を回復しました。11日は反落したものの、ペルシャ湾から紅海に原油を輸送するサウジアラビアの主要原油輸送パイプライン「東西パイプライン」がドローンによる攻撃を受けて稼働を一時停止したことや、イエメンの親イラン武装組織フーシ派がサウジアラビアにある空軍基地を攻撃したことなどを受けて、14、15日は続伸。15日に一時106.75ドルまで上昇するなど、5月19日以来の105ドル台を回復しております。

ただ、ロイター通信がサウジアラビアはアジアの顧客に対して、オマーンのソハール港沖での洋上積み替えを通じた出荷を提案していると報じたことや、米ブルームバーグ通信が損傷したパイプラインについて、数日以内に輸送能力の約半分を回復させ、約6週間で全面復旧させることを目指していると伝えたことから、サウジアラビアの原油供給を巡る過度な懸念が後退。16日は反落となりました。

米エネルギー情報局(EIA)の週報で、最新週の米原油在庫は前週比60万バレル減と、減少幅は市場予想(162万バレル減)を下回った。また、ガソリンとディスティレート(留出油)在庫は増加したため、米国内での需給逼迫への警戒が薄れたことも、上値を抑えた模様。

翌17日も続落となり、一時99.10ドルまで下げて4営業日ぶりに100ドルを割り込む場面も見られたものの、中東情勢の先行き懸念が強い中、エネルギー輸送の混乱が長引くとの見方から、終値では100ドルを維持しております。

米国とイランがホルムズ海峡を巡って攻撃の応酬を続ける中、迂回路であった紅海のバベルマンデブ海峡を巡ってもサウジアラビアとイエメンの親イラン武装組織フーシ派が攻撃の応酬を続けております。そのため、サウジアラビア産原油の輸出動向が引き続き焦点となりそうです。なお、サウジアラビアの紅海沿岸ヤンブー港は日量400万バレル程度の原油を輸送していたとされます。これは世界原油供給量の4%程度に相当します。

テクニカル的にMACDの上昇が鈍化し始める中、上昇一服感が強まっているようです。トランプ米大統領は中東の湾岸諸国首脳と22日にNYで会合を開き、イランへの大規模攻撃を再開するかどうか判断すると述べており、「地政学リスク」が一段と高まれば、再度105ドルを突破する可能性もありますが、目先は100ドルを挟んだ揉み合いが続きそうです。

100ドルを維持できないようですと、短期的に8月26日の安値79.62ドルから9月15日の高値106.75ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の38.2%押し水準96.39ドル辺りまで下げて来ることも想定されます。

ただ、供給懸念が根強い中、引き続き安値は買い拾われそうです。なお、国際エネルギー機関(IEA)は月報で「湾岸諸国の生産回復や石油供給の正常化は2027年まで掛かる」と指摘しております。

 

 

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