★国際エネルギー機関(IEA)は、2月15日に公表した月報で、2023年世界石油需要を前月に続いて上方修正。前年比日量200万バレル増の日量1億0190万バレルと予測。過去最高だった2019年(日量1億0050万バレル)を上回り、過去最高となる見通しを示しました。新型コロナウイルスを徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策が終了した中国でジェット燃料を中心に需要が回復するとの見方が理由。中国の需要は前年比日量90万バレル増加し、「世界の石油需要増加の主要なエンジンの役割に復帰する」としております。

一方で、供給については、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の生産低迷で、下半期は供給不足になる可能性があると指摘しました。

★米エネルギー情報局(EIA)は2月7日に発表した短期エネルギー見通し(STEO)で、2023年世界産油量を前年比日量115万バレル増とし、前月から日量3万バレル上方修正、一方で2024年は前年比日量151万バレル増と、前月から日量22万バレル引き下げております。

2023年世界石油需要は前年比日量111万バレル増と、前月から日量6万バレル上方修正。2024年も前年比日量179万バレル増と、前月から日量7万バレルの上方修正に留まっております。

★石油輸出国機構(OPEC)は2月14日に発表した月報で、2023年世界石油需要の伸びを前年比日量232万バレル増の日量1億0187万バレルとし、前月見通し(前年比日量221万バレル増)からやや上方修正しました。新型コロナウイルスを徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策を解除した中国で需要が拡大すると予測。中国の需要は前年比日量59万バレル増とし、前月見通し(前年比日量51万バレル増)から引き上げております。

なお、OPECは「2023年の石油需要増加のカギを握るのは、中国が強制的な移動規制を取りやめ、それが国や地域、世界に与える影響だ」と指摘しました。

 

※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。