米連邦政府の債務残高と債務上限

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イエレン米財務長官は5月1日に、議会が連邦政府の借入限度額である「債務上限」を速やかに引き上げなければ、6月1日にも財政資金が枯渇し、一部支払いを履行できなくなる恐れがあると警告。改めて対応を促しております。

なお、バイデン大統領はイスラエル訪問中のマッカーシー下院議長(野党共和党)に電話し、5月9日に債務上限問題で会談する意向を伝えております。会談には与野党の議会指導者らも参加する予定。

米連邦政府の債務は1月に31兆4000億ドルの上限に到達。米財務省は公的年金基金への投資などを停止し、資金繰りに努めております。イエレン氏はさらに、州・自治体の資金調達支援も停止したと説明。ただ、こうした策を講じても、早ければ6月初めに資金が底を突くとしております。

共和党が多数派を占める下院は先週、上限引き上げに関する法案を可決。ただ、法案には、バイデン氏が重視する再生可能エネルギー促進策の撤回などが盛り込まれており、政権や与党民主党は反発。双方の溝は大きく、米銀の相次ぐ破綻で信用不安がくすぶる中、議会審議が難航すれば再び市場が動揺する恐れが懸念されております。

なお、米シティグループのジェーン・フレーザー最高経営責任者(CEO)は、米債務上限を巡る与野党の攻防が深刻な結果をもたらす恐れがあり、過去の同様の状況よりも「憂慮される」という認識を示しております。

 

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