世界成長率見通し

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世界銀行は6月6日に、最新の世界経済見通しを公表。2023年の世界成長率を2.1%と予測。1月時点の見通しから0.4ポイント上方修正しております。新型コロナウイルス禍を封じ込める「ゼロコロナ政策」を終えた中国の回復を見込んでいるものの、米欧の急ピッチな金融引き締めを背景に2022年の3.1%から減速するシナリオは維持しております。また、米欧の利上げや米銀破綻を受けた信用不安の影響で回復の足取りは鈍いことから、2024年は0.3ポイント引き下げて2.4%と予測しました。

先進国で金融不安が高まり、信用収縮に見舞われれば、2024年は1.3%に大きく減速する可能性があると指摘。世界全体に波及する金融危機に発展すれば、世界経済は一段と落ち込み、0.3%成長にとどまる恐れがあると懸念を示しております。

なお、世銀のギル上級副総裁兼チーフエコノミストは「世界経済は不安定な状況にある」と警告。特に先進国の中央銀行に対して、途上国への悪影響を抑えるため、金融政策見通しの突然の変更を避けるよう訴えました。

 

世界成長率見通し(国別)

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国・地域別では、米国は2023年は0.6ポイント引き上げて1.1%とした一方、2024年は0.8ポイント引き下げて0.8%と予測。FRBの急激な利上げの影響に加え、相次いだ銀行破綻による融資条件厳格化も重荷となるとしております。

中国は2023年は「ゼロコロナ」政策の撤回を受けて1.3ポイント上方修正し、5.6%と予測。2024年は4.6%と見込んでおります。日本は2023年は賃金の伸びの弱さが消費を押し下げるとして、0.2ポイント下げて0.8%、2024年は0.7%と予測しております。

 

世界銀行の成長率見通し

2022年

2023年

2024年

世界全体

3.1% 2.1%(0.4)

2.4%(-0.3)

米国

2.1% 1.1%(0.6)

0.8%(-0.8)

ユーロ圏

3.5% 0.4%(0.4)

1.3%(-0.3)

中国

3.0% 5.6%(1.3)

4.6%(-0.4)

インド

7.2% 6.3%(-0.3)

6.4%(0.3)

ブラジル

2.9% 1.2%(0.4)

1.4%(0.4)

日本

1.0% 0.8%(-0.2)

0.7%(0.0)

※豊トラスティ証券作成、カッコ内は1月時点からの修正幅

 

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