NY白金(日足)
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NY白金(中心限月)は、前週比63.6ドル安の923.7ドルで終了。2週連続で下落となりました。6月16日に1002.6ドルを付ける場面も見られたものの、終値で1000ドル台に戻せなかったことから、改めて上値の重さが意識された様で、22日に一時923.4ドルまで下げる場面も見られております。
パウエルFRB議長が議会証言で改めて年2回の利上げが適切と発言したことで、金利の高止まりが意識される中、相関性の強い金相場が軟調に推移していることが嫌気されている模様。
また、中国で新型コロナウイルスを封じ込める「ゼロコロナ」政策の終了による回復が一巡したとの見方が拡がる中、中国人民銀行(中央銀行)は6月20日に、事実上の政策金利に当たる最優遇貸出金利(LPR)1年物を年3.55%、住宅ローン金利の目安となる期間5年超の金利は年4.20%と、それぞれ0.1%ずつ引き下げたものの、引き下げ幅が市場予想ほどではなく、不動産市場の回復期待を高めることは出来ず。同国の需要回復期待が後退する中で、下値を模索する展開が続いております。
相対力指数(RSI)は既に30%を割り込んで来ており、買い拾う動きも出始めている様ですが、6月30日に発表される6月中国製造業PMIが悪い内容となる様ですと、900ドル辺りまで下げることも想定されます。
ただ、世界最大の白金生産国である南アフリカからの供給懸念が意識される一方、半導体不足が解消しつつあり、自動車生産が回復基調にあるため、売り方のショートカバー(買い戻し)を中心に安値は買い拾われそうです。
また、価格下落を受けた、中国の輸入増加期待も高まりそうです。既報通り、5月中国白金輸入量は前年同月比48.6%減少の4.03トンとなりましたが、昨年12月(3.00トン)以来の低水準となった前月(3.70トン)は上回っております。
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