NY白金(日足)

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NY白金(中心限月)は、前週比19.2ドル安の904.5ドルで終了。3週連続で下落となりました。中国需要減退懸念に加えて、相関性の高い金相場が軟調に推移する中、下落が止まらず。6月29日は終値ベースでは昨年10月19日以来の900ドル割れで終了。翌30日には一時884.0ドルまで下げる場面も見られたものの、突っ込み売り警戒感から売り方のショート・カバー(買い戻し)を中心に買い拾われた様で、900ドル台を回復して来ております。

とは言え、米欧の利上げ継続による景気下振れリスクに加えて、6月中国製造業PMIは4ヶ月ぶりに上昇に転じたものの、景気の拡大・縮小を判断する節目の50を3ヶ月連続で下回り、中国の景気減速懸念が拡がる中、上値の重い展開が続きそうです。

ただ、トヨタ自動車の5月世界生産台数は前年同月比33%増の84万7000台で、5月としては2019年以来、過去最高を更新するなど、半導体不足が解消しつつある中、自動車生産は回復基調にあります。一方で、南半球である南アフリカは冬の季節となり、電力供給不安が意識され易く、供給懸念が価格を下支えると見られております。

また、金とのサヤが再び1000ドルまで拡大する中、割安感も意識され始めております。900ドルを割り込んだ値ごろ感から、中国の輸入増加期待も高まりそうです。テクニカル的にも、相対力指数(RSI)が30%を割り込んで推移する中、900ドル前後では売り方のショート・カバー(買い戻し)を中心に買い拾われることが想定されます。

とは言え、昨年9月1日の安値796.8ドルから今年4月21日の高値1148.9ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の76.4%押し水準879.9ドルを割り込む様だと、短期的に次の節目である850ドル辺りまで下げる可能性がありそうです。

 

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