米雇用統計
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米労働省が7月7日に発表した6月米雇用統計(季節調整済み)によると、失業率は3.6%と前月から0.1ポイント改善しました(市場予想は3.7%)。一方、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月比20.9万人増と、前月(改定値、30.6万人増)から伸びが鈍化。市場予想(22.5万人増)も下回っております。ただ、コロナ禍前の2015〜2019年平均にあたる19万人程度は上回って推移しており、堅調な雇用情勢を示す内容となっております。
平均時給は前年同月比4.4%増と、前月(4.4%増)と伸びが変わらず。市場予想(4.2%増)を上回る伸びとなっております。1年前の5%超からは伸びが鈍化しているものの、FRBが妥当な水準とみる3%台半ばを依然上回っております。前月比では0.4%上昇。アトランタ連銀が算出する「賃金トラッカー」は5月も6.0%と、コロナ禍前の3%台を大幅に上回る水準で高止まっております。
米国のインフレ率は昨年半ばをピークに低下をたどっているものの、人手不足による賃金上昇が続き、サービス分野の価格を押し上げております。
米求人件数
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なお、米労働省が7月6日に発表した5月米雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門求人件数(季節調整済み、速報値)は982.4万件と、前月(改定値、1032.0万件)から49.6万件減少しております。減少に転じるのは2ヶ月ぶり。失業者1人に対する求人は5月時点で1.6件と「売り手市場」のため、人手を確保するには賃上げせざるを得ない状況が続いております。
FedWatch(2023年7月開催分)
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CMEが公表している米金利先物の値動きからFOMCごとの政策金利を予想する「FedWatch(フェドウォッチ)」(7月7日時点)によると、7月のFOMCでFRBが0.25%の利上げを行うとの見方は93.0%(先週末は86.8%)、据え置きは7.0%(同13.2%)と、利上げを再開するとの見方が市場のコンセンサスになりつつある様です。
また、9月のFOMCで政策金利が5.00%-5.25%と見る向きは5.6%(同10.0%)、5.25%-5.50%と見る向きは70.3%(同69.1%)、5.50%-5.75%と見る向きは24.0%(同20.8%)となっており、徐々にですが、7月に次いで9月も利上げが行われるとの見方が増えつつあります。
FedWatch(2023年9月開催分)
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