香港経由で中国が輸入した金輸入量(ネット)

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香港政府統計局の発表によると、6月に香港経由で中国が輸入した金輸入量(ネット)は前年同月(40.563トン)比14.6%減少の34.648トンとなりました。前月(49.056トン)も下回っております。

2023年1-6月期累計では前年同期比140.5%増の268.258トン。昨年の同期間(111.541トン)は上回っておりますが、過去5年(2018年-2022年)の同期間で最も輸入量が多かった2018年(321.158トン)は下回っております。

中国では景気の先行き不安から貯蓄志向が高まっており、貯蓄の一部として金を購入する動きが強まっている様です。中国の家計貯蓄預金残高は6月末で131兆8384億元となっております。

また、米中対立が再燃する中、中国人民銀行は外貨準備分散の一環として、外貨準備で抱えるドル建て資産を減らす一方で、金準備を昨年11月以降、8ヶ月連続で増加。合計165.16トン積み増しております。

 

中国の家計貯蓄預金残高

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なお、中国ニュースサイト、中国新聞網が7月25日に報じたところによると、業界団体の中国黄金協会がまとめた2023年上半期(1~6月)の金需要量は前年同期比16.4%増の554.88トンでした。景気の先行きへの懸念に加え、人民元相場の変動や銀行セクターへの不安感で、「安全資産」とされる金の需要が増えた模様。

内訳は宝飾品が同14.8%増の368.26トン、投資(バー・コイン)同30.1%増の146.31トン。一方、製造業の活動不振を反映し、産業用は同7.7%減の40.31トンと大きく落ち込んでおります。

金生産量は同5.9%増の243.996トン。うち採掘による生産は同2.2%増の178.598トン、輸入原材料から生産した金は同17.5%増の65.397トン。

 

香港経由で中国が輸入した金輸入量(ネット、累計)

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