米雇用統計
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米労働省が8月4日に発表した7月米雇用統計(季節調整済み)によると、失業率は3.5%と前月から0.1ポイント改善しました(市場予想は3.3%)。一方、景気動向を敏感に反映する非農業部門就業者数は前月比18.7万人増と、前月(改定値、18.5万人増)から増加。ただ、市場予想(20.0万人増)は下回りました。伸びはコロナ禍前の2015〜2019年平均にあたる19万人程度と同じ水準まで鈍化しております。
平均時給は前年同月比4.4%増と、前月(4.4%増)と伸びが変わらず。市場予想(4.2%増)を上回る伸びとなりました。1年前の5%超からは伸びが鈍化したものの、FRBが妥当な水準とみる3%台半ばを依然上回って推移しております。前月比では0.4%上昇。
アトランタ連銀が算出する「賃金トラッカー」は、6月は5.6%と、前月から伸びが鈍化。ただ、依然としてコロナ禍前の3%台を大幅に上回る水準で高止まっております。
米求人件数
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なお、米労働省が8月1日に発表した6月米雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門求人件数(季節調整済み、速報値)は958.2件と、前月(改定値、961.6万件)から3.4万件減少。2ヶ月連続で減少となり、2021年4月(928.8万件)以来の低水準となりました。求人件数は2022年3月(1202.7万件)をピークに、減少基調にありますが、コロナ禍前と比べればなお多い水準。マイルド・リセッション(景気の緩やかな減速)で求人数が一段と減少し、失業率の上昇を抑えながら、賃上げ圧力を弱めることが出来るかが、米景気のソフト・ランディング(軟着陸)の鍵を握りそうです。
FedWatch(2023年9月開催分)
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最後に、CMEが公表している米金利先物の値動きからFOMCごとの政策金利を予想する「FedWatch(フェドウォッチ)」(8月4日時点)によると、9月のFOMCでFRBが0.25%の利上げを行うとの見方は13.0%(先週末は19.0%)、据え置きは87.0%(同81.0%)となっており、市場ではインフレ鈍化を踏まえ、7月で利上げ打ち止めとの見方が依然多い様です。
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