四半期別 中国GDP

↓クリックすると拡大します↓

 

中国国家統計局が発表した2023年7-9月期GDP(国内総生産)は、物価変動の影響を除いた実質ベースで前年同期比4.9%増加となりました(市場予想は4.4%増)。昨春に上海がロックダウン(都市封鎖)した反動が出た前期(6.3%増)から伸びが鈍化しております。

2023年1-9月期の経済成長率は前年同期比5.2%増。中国政府は2023年の成長率目標を「5%前後」に設定しておりますが、同局の報道官は「(10-12月期に)成長率が4.4%以上になれば、年間目標に到達できる」と説明し、達成に自信を示しております。ただ、民間企業の収益や雇用の改善が遅れる中、国際通貨基金(IMF)は最新の経済見通しで、中国の2024年成長率を4.2%と予測。前回7月時点の見通しから0.3ポイント引き下げるなど、中国経済への慎重な見方は根強い様です。

 

中国主要経済指標

↓クリックすると拡大します↓

 

なお、同時に主要経済指標も発表。2023年1-9月期中国社会消費品小売総額(小売売上高)は前年同期比6.8%増加。1-6月期(8.2%増)から伸びが鈍化。9月は前年同月比5.5%増と、伸び率は前月(4.6%増)を上回り、2ヶ月連続で加速しております。

2023年1-9月期中国工業生産は前年同期比4.0%増加。1-月期(3.8%増)から伸びがやや加速。9月は前年同月比4.5%増と、前月(4.52%増)と変わらず。

幅広い投資動向を示す2023年1-9月期中国都市部固定資産投資は前年同期比3.1%増と、1-8月期(3.2%増)からやや減速。政府が景気の下支え役と位置づけるインフラ投資は6.2%増(1-8月期は6.4%増)、民間の固定資産投資の伸びは0.6%減(1-8月期は0.7%減)となっております。

また、関連産業を含めてGDPの約3割を不動産が占めておりますが、不動産販売額は9.1%減と、1-8月期(8.8%減)からマイナスが拡大しております。なお、9月中国都市部失業率は5.0%と、前月から0.2ポイント改善しております。

 

中国都市部失業率

↓クリックすると拡大します↓

 

 

※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。