NY金(中心限月、日足)

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先週のNY金(中心限月)は、前週末比52.9ドル高の1994.4ドルで終了。2週連続で上昇しております。

10月6日に一時1823.5ドルまで下げるも、節目の1800ドルを維持したことから突っ込み売り警戒感が台頭。イスラム組織ハマスとイスラエルとの戦闘で、パレスチナ自治区ガザとイスラエルの双方に多数の死者が出る緊迫した事態となり、中東の「地政学リスク」が意識される中、「安全資産」として買い進められて10月13日に9月26日以来の1900ドル台を回復。200日平均線を上抜いたことで騰勢が強まる中、5月4日の高値2085.4ドルから10月6日の安値1823.5ドルの下げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の61.8%戻し水準1985.4ドルをこのまま上抜き、10月20日に一時2009.2ドルを付ける場面も見られるなど、10月17日から20日まで4営業日続伸中となっております。

堅調な米経済指標の発表が相次ぐ中、米長期金利は2007年7月以来、約16年ぶりに5%に乗せる場面も見られるなど、再度上昇基調にありますが、国債増発による米財政赤字拡大懸念や米つなぎ予算の期限が11月中旬に迫る中、米議会下院における共和党の内紛が長引いており、市場の一部では「悪い金利の上昇」を意識し始めている向きもある様です。ドルに対する信認が低下する中、金を選好する動きが拡がっている模様。

先週の急ピッチな上昇を受けて、週明けの時間外取引は軟調な地合いとなっておりますが、イスラエルが地上戦を含む総攻撃をいつでも始められる態勢に入る中、イスラエルとイスラム組織ハマスとの武力衝突が激化しかねないとの警戒感から、引き続き「安全資産」として金を選考する動きが続きそうです。MACDの上昇が続く中、5月15日以来の2000ドル台を回復出来るか注目されます。

 

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は10月20日時点で前週末比0.87トン増加の863.24トンと、7週ぶりに増加に転じております。

世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比2.30トン減少の404.21トンと、13週連続で減少。

 

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