世界の金需要(四半期別)

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産金業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が10月31日に公表した「Gold Demand Trends」によると、2023年第3四半期(7-9月)の世界金需要は前年同期比5.9%減少の1147.5トンで、昨年第4四半期(1303.5トン)以来の高水準となりました。ただ、金価格が高止まりする中、軒並み前年同期比でマイナスとなっております。

公的機関の金購入は337.1トンと、前期(174.8トン)から急増。前年同期(458.8トン)には届かなかったものの、昨年第四半期(10-12月、382.1トン)以来の大きさとなっております。

宝飾品需要は同1.8%減の516.2トンと、3四半期ぶりにマイナス。バー・コインなど投資用需要も同14.0%減の296.2トンと、6四半期ぶりにマイナスに転じております。テクノロジー需要も同2.6%減の75.3トンと、6四半期連続でマイナスとなりました。金ETF(上場投資信託)関連の金需要はマイナス139.3トン。6四半期連続でマイナスとなり、マイナス幅は昨年第3四半期(マイナス243.7トン)以来の大きさとなっております。

需要を国別で見てみると、世界最大の金需要国である中国は同0.9%増加の235.4トン。インドは同9.7%増加の210.2トンと、昨年第4四半期(276.3トン)以来の高水準となっております。

 

世界の金供給(四半期別)

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世界金供給量は同6.4%増加の1267.1トンだった。プラスは3四半期連続。前期に続いて、2020年第3四半期(7-9月、1279.8トン)以来の高水準となりました。

内訳を見ると、鉱山生産量は同2.3%増の971.1トンと、10四半期連続でプラス。リサイクル量は同7.6%増の288.8トンと、3四半期連続でプラスとなったものの、昨年第3四半期(268.3トン)以来の低水準に留まっております。

 

世界の金需給(四半期別)

2022年Q3

2023年Q3

前年同期比

鉱山生産

949.1トン 971.1トン

  2.3%

二次供給(スクラップ)

268.3トン 288.8トン

  7.6%

ヘッジ(ネット・ベース)

 -26.8トン 7.2トン

総供給

1190.6トン 1267.1トン

  6.4%

宝飾品

525.7トン 516.2トン

 -1.8%

宝飾品在庫

56.9トン 62.1トン

  9.0%

テクノロジー

77.3トン 75.3トン

 -2.6%

公的金購入

458.8トン 337.1トン

-26.5%

投資(バー・コイン)

344.2トン 296.2トン

-14.0%

金ETF

-243.7トン -139.3トン

総需要

1219.2トン 1147.5トン

-5.9%

需給バランス

-28.6トン 119.6トン

※WGCの資料を基に豊トラスティ証券作成

 

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