NY白金(日足)

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先週のNY白金(中心限月)は、前週比38.5ドル高の944.3ドルで終了となり、4週連続で上昇。

900ドル台前半で揉み合う展開が続いていたものの、相関性の強い金が「安全資産」として買い進められて2000ドルを突破する中、相対的な割安感から白金も買い進められて、10月30日に50日平均線を突破。翌10月31日に一時951.8ドルまで買い進められる場面も見られております。ただ、終値で950ドル台を回復出来なかったため、改めて上値の重さが意識される展開となっております。

なお、FOMC(米連邦公開市場委員会)で、FRBは市場の想定通り、2会合連続で政策金利を据え置きました。パウエルFRB議長は声明公表後の記者会見で、「政策スタンスが十分に景気抑制的かはまだ確信できない」と述べ、追加利上げの可能性に含みを残したものの、市場では追加利上げへの過度な警戒感が後退。

その後、発表された10月米雇用統計で、失業率は3.9%と、前月(3.8%)から0.1ポイント悪化。景気動向を敏感に反映する非農業部門就業者数は前月比15.0万人増と、前月(改定値、29.7万人増)を大幅に下回り、市場予想(18.0万人増)も下回りました。

また、平均賃金は前年同月比4.1%増、前月比でも0.2%増と、伸び率は共に前月から鈍化。労働需給の緩和や賃金インフレの抑制を示唆する内容を受けて、FRBによる追加利上げ観測が後退。米10年物米国債の利回りが一時4.4%台まで低下する中、堅調な値動きとなっております。

中東の「地政学リスク」を意識した投資家のリスクオフ姿勢が続く様ですと、引き続き上値の重い展開が続きそうです。一方で、MACDの上昇が続いていることに加えて、金との鞘は過去最高まで拡大しているため、相対的な割安感から押し目は引き続き買い拾われそうです。50日平均線を維持しつつ、節目の950ドル超えを試す展開が続くか注目されます。

 

 

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