米雇用統計

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米労働省が11月3日に発表した10月米雇用統計(季節調整済み)によると、失業率は3.9%と、前月(3.8%)から0.1ポイント悪化。景気動向を敏感に反映する非農業部門就業者数は前月比15.0万人増と、前月(改定値、29.7万人増)を大幅に下回り、市場予想(18.0万人増)も下回りました。雇用増の勢いは弱まりつつあるものの、2023年の月平均は23.9万人増と、依然としてコロナ禍前の2019年(16.3万人増)を大幅に上回っております。

 

米賃金とインフレ率

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平均賃金は前年同月比4.1%増(前月は4.3%増)、前月比では0.2%増(前月は0.3%増)と、伸び率は共に前月から鈍化。アトランタ連銀が算出する「賃金トラッカー」も、9月は5.0%と、前月(5.2%)から伸びが鈍化しております。

就業者数の減少は全米自動車労働組合(UAW)によるストライキの影響で製造業部門が大幅に減少した影響も大きいとの見方もある様ですが、市場では労働需給の緩和や賃金インフレの抑制を示唆する内容を受けて、FRBによる追加利上げ観測が後退しております。

 

米求人件数

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なお、同省が11月1日に発表した9月米雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門求人件数(季節調整済み、速報値)は955.3件と、前月(949.7万件)から5.6万件増加。市場予想(940.0万件)も上回りました。増加は2ヶ月連続。

最後に、CMEが公表している米金利先物の値動きからFOMCごとの政策金利を予想する「FedWatch(フェドウォッチ)」(11月3日時点)によると、12月のFOMCでFRBが0.25%の利上げを行うとの見方は4.8%(先週末は19.2%)、据え置きは95.2%(同79.1%)となっており、市場では利上げ打ち止め観測が大勢を占めております。

 

FedWatch(2023年12月開催分)

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