NY金(中心限月、日足)
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先週のNY金(中心限月)は、前週末比61.5ドル安の1937.7ドルで終了。5週ぶりに反落となっております。
10月米雇用統計を受けて2000ドル台を回復する場面も見られたものの、一部のFRB高官が利上げ打ち止め観測を牽制する発言をする中、軟調な地合いが継続。また、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続き、中東の「地政学リスク」は依然として意識されているものの、中東各地に紛争が波及するとの見方がやや後退しているため、ポジション調整の動きが出た様です。
その後、11月9日に講演したパウエルFRB議長が、追加利上げが適切ならば「我々はためらわない」と発言したことや、30年物米国債の入札が低調だったことを受けて、米長期金利が上昇したため、11月10日に一時1936.9ドルまで下げるなど、200日平均線を割り込んでおります。
このまま200日平均線を上回れない様ですと、10月6日の安値1823.5ドルから10月27日の高値2019.7ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の半値押し水準1921.6ドル辺りまで下げることも想定されますが、中国をはじめ新興国を中心とした中央銀行の金買いは高値でも続いており、価格の下支えとなるとの見方が多い様です。
今週は、引き続きFRB高官の発言や11月14日に発表される10月米消費者物価指数(CPI)の発表に注目が集まりそうですが、次回のFOMC(米連邦公開市場委員会)まで時間があるため、影響は限定的に留まりそうです。
ただ、米国では現行のつなぎ予算が11月17日に期限切れとなります。新たなつなぎ予算を成立させられず、米国債の格下げや連邦政府機関の閉鎖に追い込まれる様ですと、「安全資産」として金が買われることも想定されます。
SPDRゴールド・シェアの金保有残高
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最後に、
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