OECD加盟国の原油在庫
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◆IEA
国際エネルギー機関(IEA)は、11月14日に公表した月報で、2023年世界石油供給見通しを前年比日量170万バレル増の日量1億0180万バレルと予測。前月見通しから日量20万バレル引き上げております。イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘に関しては、「広範囲の地域紛争に発展するとの懸念は現実になっておらず、石油供給への重要な影響は出ていない」と指摘しております。
また、世界石油需要見通しは前年比日量240万バレル増の日量1億0200万バレルとし、前月見通しから日量10万バレル上方修正。IEAは「需要が供給を上回って地政学リスクの高まりに脆弱な状態が続いており、原油価格が変動する可能性がある」としております。
2024年については、世界石油供給見通しは日量1億0340万バレルとし、前月見通しから日量10万バレル上方修正。需要見通しは日量1億0290万バレルと、前月見通しから日量20万バレル引き上げております。新型コロナのパンデミック(世界的大流行)からの景気回復局面の終了や電気自動車(EV)の普及で、需要の伸びは鈍化するとの見方から、引き続き、2024年は供給が需要を上回るとの見方を維持しております。
◆EIA
米エネルギー情報局(EIA)は、11月7日に公表した短期エネルギー見通し(STEO)で、2023年世界原油生産量は前年比日量155万バレル増の日量1億0154万バレルと予測。前月見通し(日量1億0126万バレル)から日量28万バレル上方修正しております。世界石油消費量は前年比日量146万バレル増の日量1億0104万バレルと予測。前月見通し(日量1億0092万バレル)から日量12万バレル上方修正。
2024年については、世界原油生産量は前年比日量101万バレル増の日量1億0255万バレル(前月見通しは日量1億0219万バレル)、世界石油消費量は前年比日量140万バレル増の日量1億0244万バレルと予測(前月見通しは日量1億0224万バレル)しております。
◆OPEC
石油輸出国機構(OPEC)は11月13日に発表した月報で、2023年世界石油需要は前年比日量245万バレル増の日量1億0211万バレルと予測。前月見通し(日量1億0206万バレル)から上方修正しております。
2024年は前年比日量225万バレル増の日量1億0436万バレルと予測。同じく前月見通し(日量1億0431万バレル)から上方修正したものの、需要の伸びは前月見通しと変わらず。
OPECは月報で石油市場のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)は堅調さを維持しており、相場の下落は投機的取引が要因だとの見方を示しております。「大げさなネガティブセンチメント」にもかかわらず、石油市場は健全だと分析。中国の輸入が非常に手堅いことや経済成長の下振れリスクが小さいこと、現物市場が堅調であることを理由に挙げております。また、「最近のデータは世界の主要な成長トレンドの力強さと石油市場の健全なファンダメンタルズを裏付けている」と指摘。「過去数週間で原油価格は下落傾向にあるが、金融市場の投機筋が主な原因だ」と付け加えております。
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