FRBの過去の利上げ推移

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FRBは先週開催したFOMC(米連邦公開市場委員会)で公表した最新のFOMCメンバー19人の金利見通しで、2024年末のFF金利見通し中央値は年4.625%と、0.25%幅で3回の利下げシナリオが示され、9月時点の見通し(5.125%)の2回から拡大されました。

ただ、CMEが公表している米金利先物の値動きからFOMCごとの政策金利を予想する「FedWatch(フェドウォッチ)」(12月15日時点)によると、市場は0.25%幅で年6回の利下げを予想しております。

利下げの時期に関して、2024年1月は10.3%、同3月は69.5%、同5月は94.7%、同6月は99.5%となっており、引き続き来年半ばにFRBが利下げに踏み切るとの見方が多い様です。

◆FRB高官の発言

・NY連銀のウィリアムズ総裁は12月15日に、米CNBCテレビとのインタビューで、FOMC(米連邦公開市場委員会)で「すぐに利下げを行う議論はしていない」との認識を示しました。FRBが掲げるインフレ2%目標の達成に集中していると説明。「FOMCの議論は現在の金融政策が正しいかどうかであって、将来のある時点のことを推測することではない」と述べ、来年3月の利下げは時期尚早と述べております。足元のインフレは和らぎつつあるとしながらも、経済は未だ強いと指摘。その上で、インフレが再燃した場合、「一層の金融引き締めに動く用意が必要だ」と強調しました。

・シカゴ連銀のグールズビー総裁は、12月15日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルとのインタビューで、インフレ率が目標の2%に戻りつつある中、FRBは政策の焦点を物価から雇用に移す必要が出てくる可能性があるとの考えを示しました。

また、FRBが来年3月中旬にも利下げに踏み切るとの見方を否定せず、FF金利誘導目標は来年は現在の5.25~5.50%から低下するとの見方を示したものの、大幅に低下はしないと述べております。

・アトランタ連銀のボスティック総裁は12月15日に、ロイター通信とのインタビューで、インフレが予想通り鈍化するなら、来年の「7-9月期」にFRBは利下げを開始できるとの見方を示しました。

ボスティック氏は、個人消費支出(PCE)物価指数の上昇率が2024年末に2.4%程度に低下すると予想。それならば、FRBの目標に対して十分な進展となり、来年後半に2回の利下げを正当化すると明言。一方で「これが喫緊のことだとは感じていない」と強調。現行水準から利下げするには、「今後数数ヶ月」十分な情報を集め、インフレ低下が続くと確信する必要があると述べております。

 

 

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