NY白金(日足)
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先週のNY白金(中心限月)は、前週比32.7ドル安の1013.3ドルで終了。4週ぶりに下落に転じております。
50日平均線を挟んだ揉み合いが続いていたものの、6月米雇用統計を受けて、相関性の強い金が大幅続伸となった事が好感されて、7月5日に急伸。5月20日の高値1105.0ドルから6月13日の安値945.7ドルの下げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の61.8%戻し水準1044.1ドルを上抜き、1049.8ドルまで買い進められる場面も見られております。ただ、節目の1050ドルを突破出来なかった事から、買い方の利喰い売りに押される展開になった様で、7月9日に5営業日ぶりに終値で1000ドルを割り込むも、引き続き安値は買い拾われております。
中国の景気減速感が意識され始める中、中国共産党は7月15~18日に中長期的な経済政策方針を議論する第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)を開催します。具体的な景気対策が示されるか注目されそうです。
新規材料に乏しい中、上値を追いづらい地合いが続いているだけに、1000ドルを維持出来ずに、直近安値983.5ドル(6月25日)を割り込む様ですと、3月1日を起点としたアップ・トレンドや100日平均線辺りまで下げることが想定されますが、供給不足が意識される中、引き続き安値は買い拾われそうです。労働需給の引き締まり感が薄れ、インフレも鈍化し始める中、FRBによる9月利下げ観測が高まっていることも、価格を下支えすると見られております。引き続き、1000ドル辺りで値固め出来るかが注目されます。
なお、ロイター通信によると、インドの6月中旬から4週間の白金輸入量は13トンと、2023年通年(9.97トン)を上回った模様。インドでは金の輸入関税が15%、白金は5%となっております。白金を重量で2%以上含む合金は白金として取り扱われるため、高関税を回避するために、金と白金の合金として輸入しているとの見方が出ております。
また、白金業界団体「ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)」は、広東省広州市にある先物取引所の広州期貨交易所(GFE)が、同国初となる白金とパラジウムの先物取引の上場を検討していること明らかにしました。産業用需要が盛んな同国の実態に合わせ、売買対象は投資向け地金だけでなく工業向け金属も扱うとしている模様。
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