ダウ工業株30種平均

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昨晩のダウ工業株30種平均は前営業日比494.82ドル安の4万0347.97ドルで終了。

米経済がソフトランディング(軟着陸)に向かうとの期待が価格を下支え、週前半は底堅い動き。その後、FRBはFOMC(米連邦公開市場委員会)を開催し、8会合連続で政策金利の据え置きを決定。ただ、声明公表後の記者会見で、パウエルFRB議長がインフレ鈍化などが予想通りに進めば「9月会合で利下げが検討される可能性がある」と明言したことが好感され、7月31日に41198.63ドルまで買い進められる場面も見られております。

ただ、7月ISM米製造業景況感指数が、昨年11月以来8ヶ月ぶり低水準となったことを受けて、翌8月1日は急落。米景気が想定以上に減速しているとの警戒感が強まる中、下げ幅は一時700ドルを超えております。

FRBによる利下げ期待と人工知能(AI)がもたらす企業業績への好影響などを背景に、米国株は堅調な値動きが続いて来たものの、ここに来て米景気の減速と企業業績の悪化を懸念する声が強まっております。相場の潮目の変化を意識する参加者も増えつつある模様。

Wトップ型が意識され始める中、目先は7月米雇用統計に注目が集まりそうです。市場予想では、非農業部門就業者数は前月比17.5万人増(前月速報値は20.6万人増)失業率は横ばいの4.1%と予測されております。

市場予想を下回る弱い内容となれば、節目の40000ドルを割り込み、4月17日の安値37611.56ドルから7月18日の高値41376.00ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の半値押し水準39493.78ドルや50日平均線辺りまで下げて来ることも想定されます。また、来週は米リセッション入りのシグナルとされる「サーム・ルール」も注目されそうです。

 

◆モルガン幹部、M7銘柄、米株安主導の可能性

米モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント幹部のジタニア・カンガリ氏はロイター通信とのインタビューで、米株式相場は「マグニフィセント・セブン(N7)」と呼ばれる超大型7銘柄の値下がりが響き、年内に10~13%下落する可能性があるとの見方を示しました。

カンガリ氏は「今後、M7銘柄と他の株価の差異が縮小し始め、それが継続するだろう」と予想。一方、IT大手各社は他社と比べても業績は堅調に推移していると指摘。2000年代初頭にドットコムバブルが崩壊し、IT各社の株価が暴落した時よりも、今回予想される下げ幅は小さくなると述べております。

 

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