ダウ工業株30種平均
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昨晩のダウ工業株30種平均は前営業日比219.22ドル安の4万0755.75ドルで終了。
8月30日に41585.21ドルまで買い進められて最高値を更新。ただ、高値警戒感が拡がる中、8月ISM米製造業景況感指数は47.2と、前月(46.8)から改善したものの、市場予想(47.9)に届かなかったことを受けて、米景気の減速懸念が再度強まる中、9月3日に急落。7営業日ぶりに41000ドルを割り込みました。7月米求人件数は2021年1月以来の低水準となり、8月ADP全米雇報告で、非農業部門雇用者数は前月比9.9万人増と、市場予想(14.0万人増)を大幅に下回るなど、米労働市場の減速を示唆する発表が続き、8月米雇用統計に対する警戒感が拡がる中、5日に40519.08ドルまで下げる場面も見られております。
目先は8月米雇用統計に注目が集まりそうです。市場では非農業部門雇用者数は前月比16.0万人増(前月速報値11.4万人増)、失業率は4.2%(同4.3%)と予想されており、ハリケーンなどの悪天候の影響が出たと見られる前月から改善する見通し。ただ、市場予想を下回る内容となる様だと、9月のFOMCでFRBが0.50%の利下げを行うとの観測が再度強まる可能性がありそうです。
FRBが利下げで米景気を支えるとの期待は根強いものの、VIX指数が節目の20ポイント前後で推移するなど、米景気の先行きに対する懸念は依然根強い模様。8月の急落のきっかけのひとつは、米雇用統計に伴う米景気の減速懸念だっただけに、投資家のリスクオフ姿勢が強まる様だと、再度急落する可能性がありそうです。
テクニカル的にMACDがデッド・クロスとなる中、8月5日の安値38499.27ドルから8月26日の高値41420.05ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の38.2%押し水準40304.30ドルや50日平均線を維持出来ずに、短期的に半値押し水準39959.65ドル辺りまで下げて来ることも想定されます。
なお、来週は9月10日に民主党のハリス氏と共和党のトランプ氏が初のテレビ討論会、9月11日に8月米消費者物価指数(CPI)の発表も予定されております。
◆ゴールドマン、ハリス氏勝利なら米経済大幅加速
米金融大手ゴールドマン・サックスは9月3日付レポートで、11月の米大統領選挙と連邦議会選でハリス副大統領や同氏が率いる民主党が勝利するケースが、今後2年間で米経済の成長が最も加速する可能性が高いとの見通しを示しました。
一方、トランプ氏や共和党が勝利したり、トランプ氏が勝利しても議会選で民主党が勝利したりした場合は、輸入関税の引き上げや厳しい移民政策で、来年の経済は打撃を受けるとしております。
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