日経平均株価

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日経平均株価は前営業日比265.62円安の36391.47円で終了となり、4営業日続落。今晩に8月米雇用統計の発表を控える中、様子見ムードが強かった様です。円高基調が強まっていることも嫌気された模様。36235.61円まで下げる場面も見られております。

実質賃金の上昇により、国内消費の回復期待が高まる中、内需株を買う動きも出始めているものの、円高基調が続く中で、主力の輸出関連株などに、輸出採算悪化を警戒する売りが出易くなっており、来週も上値の重い展開が想定されます。8月米雇用統計の結果次第では、さらに円高が進行する可能性もありそうです。

市場では非農業部門雇用者数は前月比16.0万人増(前月速報値11.4万人増)、失業率は4.2%(同4.3%)と予想されており、ハリケーンなどの悪天候の影響が出たと見られる前月から改善する見通し。ただ、市場予想を下回る内容となる様だと、9月のFOMCでFRBが0.50%の利下げを行うとの観測が再度強まる可能性があります。

また、FRBが利下げで米景気を支えるとの期待は根強いものの、恐怖指数とも呼ばれるVIX指数が節目の20ポイント前後で推移するなど、米景気の先行きに対する懸念は依然根強い様です。8月の急落のきっかけのひとつは、米雇用統計に伴う米景気の減速懸念だっただけに、投資家のリスクオフ姿勢が強まる様だと、再度急落する可能性もありそうです。

テクニカル的にもMACDがデッド・クロスとなる中、25日平均線がレジスタンスとして意識され始めていることから、上値の重い展開が想定されます。このまま37000円台に戻せない様だと、短期的に8月5日の安値31156.12円から9月2日の高値39080.64円の上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の38.2%押し水準36053.47円辺りまで下げて来る可能性もありそうです。

内閣府が発表した7月景気動向指数(2020年=100)速報値は、景気の現状を示す一致指数が前月比3.0ポイント上昇の117.1と、2ヶ月ぶりに上昇に転じております。基調判断は「下げ止まりを示している」で据え置き。数ヶ月先の景気を示す先行指数は0.4ポイント上昇の109.5でした。

また、総務省が発表した7月家計調査によると、1世帯(2人以上)当たりの消費支出は29万0931円で、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比0.1%増加。3ヶ月ぶりにプラスに転じております。厚生労働省が9月5日に発表した7月毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、現金給与総額(名目賃金)に物価の変動を反映させた実質賃金は前年同月比0.4%増と、2ヶ月連続でプラスとなっております。

 

 

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