NY金(中心限月、日足)
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先週のNY金(中心限月)は、前週末比3.0ドル安の2524.6ドルで終了。2週連続で下落しております。
FRBの早期利下げ観測を背景に底堅い地合いが続いているものの、8月20日に付けた最高値2570.4ドルを上抜くことは出来ず。7月米個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比2.5%上昇と、伸び率は前月と変わらず。市場予想(2.6%上昇)を下回ったため、9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)でFRBが利下げを行うとの見方が強まった一方、FRBの物価目標である2%を引き続き上回って推移していることから、0.50%の利下げを行うとの見方が後退。買い方の利喰い売りが出易くなっている様です。
注目された8月米雇用統計は、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月比14.2万人増と、前月(改定値、8.9万人増)から大幅に増加したものの、市場予想(16.0万人増)を下回りました。一方で、失業率は4.2%と、前月から0.1ポイント改善(市場予想は4.2%)するなど、マチマチな内容であったことから、9月のFOMCでFRBが0.50%の利下げを行うとの見方が後退。9月6日は大幅安となっております。
米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、大口投機家のNY金のネット・ロングは8月27日時点で前週比3192枚増加の29万4445枚と、3週連続で増加中。2020年3月3日時点(31万9733枚)以来の30万枚が迫る中、FOMCを前にポジション調整の動きが強まることも想定されます。
一方で、FRBは9月のFOMCで利下げを開始すると見られている上に、日本を除く主要国では利下げの動きが拡がっております。また、中東やウクライナを巡る「地政学リスク」に加えて、恐怖指数とも呼ばれるVIX指数が節目の20ポイント前後で推移するなど、米景気の先行き不透明感やエヌビディア株の急落などを受けて、投資家のリスクオフ姿勢が強まる中、押し目は引き続き「安全資産」として買い拾われそうです。
なお、今週は9月10日に民主党のハリス氏と共和党のトランプ氏が初のテレビ討論会、9月11日に8月米消費者物価指数(CPI)の発表が予定されております。
SPDRゴールド・シェアの金保有残高
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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は9月6日時点で前週末比変わらずの862.74トンでした。先週までは9週連続で増加しておりました。
一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比1.18トン増加の367.98トンと、3週連続で増加しております。
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