OPECプラス参加国の原油生産量

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◆「OPECプラス」の産油量

石油輸出国機構(OPEC)によると、OPECと非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の8月産油量は前月比日量30.4万バレル減少の日量4065.5万バレルと、減少に転じております。

OPEC加盟国の産油量は前月比日量19.6万バレル減少の日量2658.8万バレルと、減少に転じました。加盟12ヶ国中、増加した国は8ヶ国、減少した国は3ヶ国、1ヶ国は変わらずでした。

OPEC非加盟は前月比日量10.7万バレル減少の日量1406.8万バレルと、5ヶ月連続で減少。ロシアは前月比日量3.0万バレル減の日量905.9万バレルでした。

◆IEA

国際エネルギー機関(IEA)は9月12日に公表した月報で、2024年世界石油需要見通しを前年比日量90万バレル増と、前月見通し(前年比日量97万バレル増)から下方修正しました。中国の需要減退が理由。

2025年は前年比日量95万バレル増と、前回見通しで据え置いたものの、「OPECプラス」が減産を縮小すれば2025年は供給過剰になると見方を示しております。

なお、IEAは「中国の石油需要の伸びが失速しているとの観測に加え、他の国の大半も小幅な増加にとどまるか減少が見込まれており、現在の傾向から世界需要は今後10年で頭打ちになる方向に向かっているとの見方を示しております。

◆EIA

米エネルギー情報局(EIA)は9月10日に発表した短期エネルギー見通し(STEO)で、2024年世界原油生産量を前年比日量31万バレル増の日量1億0218万バレルと予測。前月見通し(日量1億0236万バレル)から日量18万バレル引き下げております。引き下げは4ヶ月連続。

世界石油消費量は前年比日量94万バレル増の日量1億0308万バレルと予測。前月見通し(日量1億0294万バレル)から日量14万バレル引き上げております。日量90万バレルの供給不足になる見込み。

2025年世界原油生産量は前年比日量242万バレル増の日量1億0460万バレルと予測。前月見通し(日量1億0444万バレル)から日量16万バレル引き上げております。引き上げは3ヶ月ぶり。

世界石油消費量は前年比日量152万バレル増の日量1億0460万バレルと予測。前月見通し(日量1億0455万バレル)から日量5万バレル引き上げております。需給は均衡する見込み。

なお、EIAは市場では特に中国の経済と石油需要の伸びに対する懸念が強まっており、原油価格下落の要因になっているが「OPECプラス」による減産は、世界で消費より生産が少ないことを意味していると指摘しました。

◆OPEC

石油輸出国機構(OPEC)は9月10日に発表した月報で、2024年世界石油需要は前年比日量203万バレル増の日量1億0424万バレルとし、前月見通しから日量8万バレル下方修正。2ヶ月連続で下方修正しております。米中の需要見通しをやや引き下げたことが要因。

2025年は前年比日量175万バレル増の日量1億0599万バレルと、こちらも前月見通しから日量12万バレル下方修正。2ヶ月連続で下方修正しております。

なお、OPECは中国の石油需要について、厳しい経済状況やクリーン燃料への移行といった逆風に直面していると指摘。「不動産部門の逆風に加え、液化天然ガス(LNG)トラックや電動車の普及拡大により、ディーゼル燃料やガソリンの需要がこの先圧迫される可能性が高い」との見方を示しております。

 

 

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