NY白金(日足)

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先週のNY白金(中心限月)は、前週比88.1ドル高の1006.8ドルで終了。3週ぶりに反発に転じております。

米中の景気減速への懸念が再燃する中、9月4日に902.0ドルまで下げる場面もみられたものの、節目の900ドルは維持したことから、突っ込み売り警戒感が台頭。売り方のショート・カバー(買い戻し)を中心に買い拾われる中、9月11日に200日平均線を上抜いて950ドル台を回復。

翌12日も大幅続伸となり、50日・100日平均線を突破。5月20日を起点としたダウン・トレンドも上抜く中、13日には一時1008.8ドルを付けるなど、7月17日以来の1000ドル台を回復しております。

白金業界団体「ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)」が最近の需給レポートで、2024年の世界白金需給は32.0トンの供給不足になるとし、5月時点の見通し(14.8トンの供給不足)から不足幅を大幅に引き上げたことから、改めて需給の引き締まりが意識され始めている様です。また、ロシアのプーチン大統領が対ロシア制裁を強化している西側諸国への報復としてウラン・チタン・ニッケルの輸出制限を検討すべきと発言。これを受けて、パラジウムが急騰したことから、同じ白金族である白金も買い進められた模様。

それに加えて、今週9月17、18日の両日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)で、FRBが0.50%の大幅利下げを行うとの見方が再度拡がっていることも価格を押し上げた模様。

先週末に米欧の大手メディアが大幅利下げ観測を報じたほか、NY連銀のダドリー前総裁が0.50%の利下げを実施する強い論拠があると発言しております。

週明け16日は急ピッチな上昇に対する警戒感やイベント前のポジション調整の動きを受けて反落。節目の1000ドルを割り込みましたが、MACDがゴールデン・クロスとなる中、5月20日の高値1105.0ドルから9月4日の安値902.0ドルの下げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の38.2%戻し水準979.5ドルは維持しているだけに、61.8%戻し水準1027.5ドル超えを試す展開が続くか注目されます。

 

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