NY金(中心限月、日足)

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先週のNY金(中心限月)は、前週末比53.7ドル高の2730.0ドルで終了。2週連続で上昇しております。

今月発表された米経済指標が米景気の底堅さやインフレの鈍化を示し、米経済がソフトランディング(軟着陸)出来るとの見方が拡がる中、FRBによる大幅利下げ観測が後退。10月10日に2618.8ドルまで下げる場面も見られたものの、中東情勢が一段と緊迫化する中、引き続き安値は「安全資産」として買い拾われた様です。

その後も、米長期金利の上昇が一服して「金利を生まない資産」である金の投資妙味が増す中で買い進められ、10月17日に終値ベースで史上初めて2700ドル台に乗せております。また、翌18日に2737.8ドルまで上昇するなど、連日で最高値を更新しております。世界最大の金ETFであるSPDRゴールドの金保有残高が大幅増となるなど、実需の動きも活発化している模様。

ウクライナ情勢に加えて、中東では紛争拡大への懸念が一段と高まるなど「地政学リスク」への懸念は根強い上に、11月5日投開票の米大統領選が迫る中、民主党候補ハリス副大統領と共和党候補トランプ前大統領に対する支持率が依然として拮抗しており、政局不安が強まる中、「安全資産」として金が選好され易くなっている模様。また、世界的な金融緩和の流れに加えて、FRBの利下げサイクルが継続するとの見方から、押し目は買い拾われ易くなっております。

FRBによる大幅利下げ観測が後退する一方で、欧州中銀(ECB)は欧州景気が減速していることを踏まえて、連続して利下げを続けるとの見方から、ドル高基調が強まっているのは懸念材料ですが、テクニカル的に相対力指数(RSI)は70%を下回って推移しており、前回2700ドル台を付けた9月下旬ほどには過熱感は高まっていない模様。MACDがゴールデン・クロスとなる中、一段高となる可能性もありそうです。なお、今週はロシアのカザンで開催されるBRICS首脳会議が注目されそうです。

 

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は10月18日時点で前週末比10.64トン増の888.63トンと、3週連続で増加しております。

一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比7.15トン増加の377.13トンと、9週連続で増加しております。

 

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