OECD加盟国の原油在庫
↓クリックすると拡大します↓
石油輸出国機構(OPEC)の盟主であるサウジアラビアは4月2日に、5月から年末にかけて原油を自主的に日量50万バレル減産すると発表。サウジアラビアのエネルギー省は「石油市場の安定を支えるための予防的措置」だとしております。
ロイター通信によると、OPEC加盟国とロシアなど非加盟産油国でつくる「OPECプラス」も同調しており、イラクは日量21.1万バレル、UAE(アラブ首長国連邦)は日量14.4万バレル、クウェートは日量12.8万バレルを自主的に減産。全体で世界の石油需要の約1%に相当する日量115.7万バレルの追加減産となります。
ロシアも2月に表明した日量50万バレルの減産を年末まで続けると発表。自主的な減産を行うと表明した8ヶ国とロシアを合わせれば日量165.7万バレルの減産となり、「OPECプラス」が昨年10月に合意した日量200万バレルの協調減産と合わせると、世界の石油需要の約4%に相当する日量366万バレルになる。
「OPECプラス」は4月3日に、各国の生産調整の進捗を確認する合同閣僚監視委員会(JMMC)を開く予定。JMMCの前に自主的な減産を発表したことは、市場にサプライズ感を与えた様で、週明けのWTI原油は時間外取引で急騰。81ドル台を付ける場面も見られております。
なお、サウジアラビアなどの減産発表を受けて、米金融大手ゴールドマン・サックスは、今年12月のブレント原油価格見通しを従来見通しから5ドル引き下げて、1バレル=95ドルと予測しております。2024年12月の見通しも従来見通しから3ドル引き上げて、100ドルと予測。
今回の自主的減産の内訳
減産量(日量) |
|
サウジアラビア |
50万バレル |
イラク |
21.1万バレル |
UAE |
14.4万バレル |
クウェート |
12.8万バレル |
カザフスタン |
7.8万バレル |
アルジェリア |
4.8万バレル |
オマーン |
4.0万バレル |
ガボン |
0.8万バレル |
合計 |
115.7万バレル |
※豊トラスティ証券作成
※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。