米金融大手ゴールドマン・サックスは6月15日に、米国とイランが戦闘終結に関する覚書に署名したことを受けて、2026年10-12月期のブレント原油価格見通しを従来の1バレル=90ドルから80ドルに引き下げました。2026年平均価格見通しも80ドルから75ドルに下方修正しております。同社は、ペルシャ湾からの原油輸出が7月末までに戦争前の水準に回復すると予測。従来予想より1ヶ月前倒ししております。

◆シティ、ブレント原油価格見通しを引き下げ

米大手金融機関シティグループは6月15日に、2026年7-9月期と10-12月期のブレント原油価格見通しをそれぞれ1バレル=75ドルと70ドルに引き下げました。米国とイランが戦闘終結に向けた覚書に合意したことを受けて、ホルムズ海峡の輸送が再開・正常化するとの見方が理由。2027年ブレント原油平均価格は従来見通しの80ドルから65ドルに下方修正。

新たなシナリオの発生確率は60%としました。新たなシナリオは、米国とイランの覚書が正式に署名され、交渉の結果、7月中旬から下旬までにホルムズ海峡の航行がほぼ正常な水準で持続的に確保されることを前提としております。

シティのアナリストは、「市場は覚書合意の影響を短期的にはみているものの、同海峡を通じた原油輸送を確保するまでの合意は織り込んでいない。織り込み済みなら、1バレル当たりの原油価格は現時点よりもさらに10~15ドルほど低くなっている」と述べております。なお、シティは米国の新たな紛争への意欲が限定的であることや、イランが対話に応じる姿勢を示していることから、夏の原油価格の上昇局面では、「売り戦略」が有効であるとの見解を示しております。

◆JPモルガン、原油価格は今後数週間で70ドル辺りまで下落も

米金融大手JPモルガン・チェースの欧州・中東・アフリカ地域チーフ市場ストラテジストは6月15日に、ブルームバーグテレビとのインタビューで、ホルムズ海峡の通航が再開されれば、原油価格は今後数週間で1バレル=70ドル辺りまで下げて来る可能性があると述べました。また、原油相場の下落は株式市場にとって「大きな追い風」となり、日本を除く主要中央銀行の利上げ観測が後退する要因になり得ると語っております。

JPモルガンのストラテジストは、石油輸出国機構(OPEC)による価格支配力の一層の弱まりや、イランが闇市場ではなく合法的に原油を販売出来るようになることに関する報道に言及。また、中東諸国が「今の価格水準のうちに出来るだけ早く原油を現金化したい」と考えることで、市場の需給が緩み、価格が下がる可能性があるとしております。

 

 

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