ダウ工業株30種平均

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昨晩のダウ工業株30種平均は前営業日比331.37ドル高の39387.76ドルで終了。FOMC(米連邦公開市場委員会)をきっかけに、流れが一転。5月1日から9日まで7営業日続伸中。5月8日に4月3日以来約1ヶ月ぶりに39000ドル台を回復。昨晩は39413.66ドルまで買い進められる場面も見られております。なお、7連騰は昨年12月以来となります。

FOMC後の記者会見で、パウエル議長が利上げ再開の可能性に否定的な見方を示した上で、時間が掛かるにしても、次の政策行動は利下げだという考えを強調。また、6月から量的引き締め(QT)のペースを緩めることを正式に決定したことで、「ハト派」な内容だったとの見方が拡がる中、4月米雇用統計も米労働市場の減速を示唆する内容となったことから、FRBによる早期利下げ観測が再度強まり、景気敏感株やディフェンシブ株を中心に買われている様です。

CMEが公表している米金利先物の値動きからFOMCごとの政策金利を予想する「FedWatch(フェドウォッチ)」(5月9日時点)によると、市場が想定するFRBの利下げ回数は年2回見通しが再び強まっております。FRBの利下げ開始時期を巡る不透明感が後退し、投資家心理の支えとなっている様です。

一方で、ここまで相場を牽引して来たAI株ブームに一巡感が出ております。政策金利が「Higher for Longer(より高く、より長く)」へ定着するとの観測が高まる中、米長期金利は高止まりしており、株式の相対的な割高感が意識され始めていることから、高PERのハイテクは失速気味となっております。

また、パウエルFRB議長がハト派な姿勢を示した一方で、根強いインフレへの警戒感からタカ派な姿勢を示すFRB高官は依然多い状態です。そのため、目先は5月15日に発表される4月米消費者物価指数(CPI)に注目が集まりそうです。インフレの加速が示される内容となれば、FRBよる早期利下げ期待は再度後退し、再び38000ドル割れを試すことも想定されます。

ただ、市場では2024年1-3月期の米主要企業決算は総じて堅調との見方が多く、押した場面では引き続き買い拾われそうです。

 

フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)

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