ダウ工業株30種平均
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昨晩のダウ工業株30種平均は前営業日比243.63ドル高の4万1335.05ドルで終了。
パウエル議長が「ジャクソンホール会議」での講演で、金融政策を転換する「時が来た」と述べ、9月の利下げ開始を明示。米経済が「ソフトランディング(軟着陸)」出来るとの期待が再度強まる中、8月23日に41000ドル台を回復。週明け26日も「利下げトレード」が継続。景気敏感株や消費関連株などを中心に買われる展開が続き、一時41420.05ドルを付けて、7月18日の高値(41376.00ドル)を上抜き、約1ヶ月ぶりに最高値を更新しました。
その後は、エヌビディアの決算発表を控える中、ポジション調整の動きが強まり、上昇が一服していたものの、2024年4-6月期米実質GDP(国内総生産)改定値が上方修正されたことを受けて、米経済が「ソフトランディング(軟着陸)」出来るとの期待が再度強まる中、8月29日に一時41577.97ドルまで上昇し、最高値を更新しております。
なお、既報通り米半導体大手エヌビディアが8月28日に発表した2024年5-7月期決算は、売上高が前年同期比約2.2倍の300億4000万ドル、純利益が2.7倍の165億9900万ドルなり、共に市場予想を上回りました。また、2024年8-10月期の売上高見通しは325億ドル前後と、こちらも市場予想(約317億ドル)を上回ったものの、市場の高い期待には届かなかったために急落。半導体関連株などが連れ安となったものの、相場全体の地合い悪化に波及する「エヌビディア・ショック」とはならず。
エヌビディアはダウ平均の構成銘柄ではないものの、多くの投資家が保有銘柄に組み入れており、ここまで相場をけん引してきました。ただ、FRBによる利下げ開始が意識され始める中、「マグニフィセント7」以外にも投資家は幅広く物色の手を伸ばし始めている模様。
ダウは、テクニカル的にMACDの上昇が一服する中、引き続き41000ドル台を維持出来るかが焦点となりそうです。割り込む様ですと、8月5日の安値38499.27ドルから8月26日の高値41420.05ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の38.2%押し水準40304.30ドル辺りまで下げて来ることも想定されます。
8月14、15日の間に空けたギャップ(窓)を埋めに行く可能性もありますが、その場合50日平均線がサポート・ラインとして意識されそうです。FRBの利下げが米景気を下支えるとの見方が改めて意識され始める中、安値は買い拾われることが想定されます。
なお、米商務省が8月29日に発表した2024年4-6月期米GDP(国内総生産)改定値は、季節調整済み年率換算で前期比3.0%増と、速報値(2.8%増)から上方修正されました。プラスは8四半期連続。前期(1.4%増)から大幅拡大し、米経済の底堅さが示されました。
GDPの約7割を占める個人消費は2.9%増(速報値2.3%増)に上方修正。一方、設備投資は4.6%増(同5.2%増)、住宅投資は2.0%減(同1.4%減)へ、それぞれ引き下げられております。。
四半期別 米GDP
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