トランプ米大統領は1月23日に、スイスで開催中の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)でビデオ演説し、「石油輸出国機構(OPEC)に油価を下げる様に求める」と明言。産油国ロシアによるウクライナ侵攻の戦費を賄っている石油が下落すれば「戦争は即座に終わる」と述べております。

欧州連合(EU)に対しては、「米国を不当に扱っている」と批判。多くの非関税障壁があり、「輸出を非常に困難にしている」と述べ、巨額の貿易赤字を問題視し、是正の考えを示した。中国については、習近平国家主席とは「良い関係だ」と言明。「公平な競争条件を求めているだけだ」と述べるにとどめております。

また、「米史上最大の減税」の実現に自信を示し、「労働者や家庭、国内製造業への大規模減税を行う」と強調。世界の企業に「米国に進出すれば、世界で最も安い税を享受できる。米国で生産しなければ、関税を払わなければならない」と訴えております。金利についても「即座の低下を要求する」と明言。FFRBへ暗に圧力を掛けております。

 

◆欧州委副委員長、エネルギー購入でトランプ政権と対話可能

欧州連合(EU)欧州委員会のドムブロフスキス上級副委員長(通商担当)は1月23日、ダボス会議でロイター通信に対し、EUがエネルギーと兵器の購入で米国と協議する用意があると述べております。

トランプ米大統領はEUからの輸入品に関税を課すと圧力をかけており、これを回避したい考え。トランプ氏は関税かEUへの米国産石油・天然ガスの輸出拡大を通じ、長年のモノの対EU貿易赤字の是正に取り組むと宣言している。ドムブロフスキス氏は、米国が関税を課せばEUは自らの権利と利益を守ると説明。トランプ第1期政権がEU産鉄鋼・アルミニウムに追加関税を発動した際、EUが米国からの輸入品に報復関税をかけた事例を挙げた。 しかし、何よりも新政権に関わることがEUの最優先事項だと強調。2022年にロシアがウクライナ侵攻開始後に欧州への液化天然ガス(LNG)供給の大半を停止した際、米国からのLNG輸入に助けられたと述べた。現在EUにとって米国は最大のLNG供給元となっている。ドムブロフスキス氏はまた、「軍事面での協力をどのように一段と強化するかを話し合う余地がある」と指摘した。

 

 

 

 

 

 

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