ドル指数
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FRBのウォラー理事が11月28日の講演で、経済を減速させ物価をインフレ目標の水準まで引き下げるのに現在の金融政策が「適切な状態にあるとの確信を深めつつある」との見方を示した上で、インフレ率が一段と低下すれば、「利下げを始められる」と発言をしたことを受けて、米長期金利は一時4.3%台前半まで低下。約2ヶ月ぶり低水準を付ける場面も見られております。
タカ派的で知られるウォラー理事がハト派な発言をしたことがサプライズとして受け止められた様で、ドル指数も7月14日の安値99.578から10月3日の高値107.348の上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の半値押し水準103.463を割り込み、一時102.610まで下落。8月11月以来3ヶ月ぶりの安値を付ける場面も見られております。ただ、FRBのボウマン理事が同日、インフレ抑制のため「追加利上げが必要と引き続き予想している」と相反する発言をしたため、買い戻す動きも見られた模様。
相対力指数(RSI)が30%を割り込み、売られ過ぎ感が出始めていることから、目先は自律反発の動きが出て来そうですが、MACDが下げ基調を強める中、200日平均線辺りでは戻り売りを浴びることが想定されます。61.8%押し水準102.546を割り込む様ですと、一段安になる可能性もありそうです。
なお、今週は2023年7-9月期米GDP(国内総生産)改定値や10月米個人消費支出(PCE)物価指数など重要経済指標の発表が予定されております。
また、12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)を2週間後に控える中、来週からFRB高官が金融政策に関する発言を控える「ブラックアウト」期間に入りますが、その直前の12月1日に予定されているパウエルFRB議長の発言機会に注目が集まりそうです。
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