FedWatch(フェドウォッチ)
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FRBのパウエル議長は4月4日に、バージニア州アーリントンで講演し、トランプ米政権の関税引き上げが「想定よりも大きい」と述べ、インフレ上昇と成長鈍化に直面するとの見通しを示しました。金融政策については「妥当な道筋が不明だ」とし、まずは経済動向を見極める構えを堅持しております。
パウエル氏は、「関税引き上げが予想よりも非常に大きいことが今や明らかになりつつある」と明言。その上で、「経済的な影響も同様で、インフレ上昇と成長減速を伴うだろう」と予想。「インフレが今後数四半期、上昇する可能性がある」と述べ、物価押し上げ効果が持続する恐れに警戒感を示しました。
講演後の質疑応答では、インフレ上昇と失業増が見込まれる中、「この状況に対応するのは中央銀行にとって極めて困難だ」と述べております。また、トランプ氏のFRBへの圧力が一段と高まりかねない状況だが、「任期を全うする意向だ」と語りました。
なお、トランプ米大統領はパウエル氏が講演する直前にSNSに、FRBのパウエル議長にとって「金利を引き下げるには、今が絶好のタイミングだ。彼はいつも『遅れて』いるが、今ならそのイメージをすぐに変えることが出来る」と要求。その上で、「ジェローム(・パウエル氏)、金利を下げろ、政策をもてあそぶな」と批判しております。
トランプ米政権の「相互関税」を巡り、中国が報復措置を発表するなど、米国と各国の間で互いに関税を掛け合う「貿易戦争」が激化し、世界景気が後退するとの警戒感に加えて、米国では「スタグフレーション」への警戒感が強まる中、CMEが公表している米金利先物の値動きからFOMCごとの政策金利を予想する「FedWatch(フェドウォッチ)」(4月4日時点)によると、5月のFOMCでFRBが0.25%の利下げを行うとの見方は33.3%まで上昇。6月については63.9%と、先週末とほぼ変わらないものの、通常の2回分に相当する0.50%の利下げを行うとの見方が30.6%まで上昇して来ております。
12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)時点の政策金利は3.25-3.50%が最多となっており、市場では通常の0.25%の幅で年4回の利下げを想定し始めております。
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