米長期利回り
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FRBのパウエル議長は11月30日に、ワシントンのブルッキングス研究所で講演し、これまで実施した急激な金融引き締めの効果がまだ経済に浸透していない中、早ければ12月の次回会合で利上げペースの縮小が妥当との見解を表明しました。
パウエル氏は利上げの進展を踏まえれば、最終的な政策金利水準や、景気抑制的とされる水準で金利を据え置く期間に比べれば利上げ減速のタイミングは、はるかに重要性は少ないと強調しました。
物価安定回復には、しばらく景気抑制的な水準で政策を据え置く必要があると明言。また、歴史は時期尚早な金融緩和策を警告していると述べて、FRBが2023年にも利下げに転じるとの観測をけん制しました。
また、インフレは引き続き、あまりに高すぎると懸念を示した上で、利上げ継続は適切で、ターミナルレート(利上げの最終到達点)は9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で示された想定を上回ると指摘しております。
四半期別 米GDP
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なお、昨晩発表された米経済指標は強弱マチマチ。2022年7-9月期米実質GDP(国内総生産)改定値は、季節調整済み年率換算で前期比2.9%増と、速報値(2.6%増)から上方修正され、市場予想(2.7%増)も上回りました。
一方、米民間雇用サービス会社ADPが発表した11月全米雇用報告によると、非農業部門民間就業者数(季節調整済み)は、前月比12.7万人増で、市場予想(20.0万人増)を下回りました。また、10月米雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門の求人数は、前月比35.3万件減少の1033.4万件と、2ヶ月ぶりに減少に転じております(市場予想1030.0万件)。
Fedウォッチ(2022年12月)
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最後に、CMEが公表している「Fedウォッチ」(11月30日時点)によると、12月のFOMCでFRBが0.50%の利上げを行うとの見方は75.8%(11月25日時点、75.8%)に急上昇。0.75%の利上げを行うとの見方は24.2%(11月25日時点、24.2%)となっております。
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