米連邦政府の債務残高

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格付け会社フィッチは5月24日に、米国の「AAA」長期外貨建て格付けを格付ウォッチネガティブの対象にすると発表しました。債務上限を巡る政治的対立が強まっていることが理由。

所定の期日までに債務上限の引き上げ、もしくは凍結が行われない場合、格付けを引き下げる可能性があるとしております。ただ、米国が期限内に債務を返済しない可能性は非常に低いとの見方も示しております。

米連邦政府の借入限度額である「債務上限」問題で、バイデン米政権と野党共和党の交渉は、歳出削減を巡って膠着状態が続いている模様。

マッカーシー下院議長(共和党)は5月24日の記者会見で、引き上げの条件として「支出を減らす必要がある」と従来通りの主張を繰り返しております。米メディアによると、共和党は2024年度予算で、政策により増減する裁量的経費を減らすことを要求。一方で政権は、向こう10年での歳出削減規模の拡大を提案しております。

米国が史上初めてデフォルト(債務不履行)に陥れば、金融市場が大混乱に陥り、世界経済が打撃を受けるのは必至。期限が刻一刻と迫る中、マッカーシー氏は「なおも隔たりがある部分は多い」としながらも、「デフォルトにはならない。問題を解決する」と合意に自信を示しております。

イエレン米財務長官は5月24日に米紙ウォール・ストリート・ジャーナルのイベントで、政府の債務上限を巡って実施している資金繰りの措置について「6月上旬を越えられないことはほぼ確実」と改めて述べております。なお、政府の資金繰りが行き詰まる「Xデー」については、7月以降になるとの見方もあり、共和党の一部の議員から疑念の声が出ております。

 

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