世界経済見通し

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世界銀行は1月10日に最新の世界経済見通しを公表。2023年の世界全体の成長率を前年比1.7%とし、昨年6月時点の見通しから1.3ポイント引き下げました。FRBをはじめ世界の主要中央銀行がインフレ抑制のために利上げを進める中、世界的に著しい景気の冷え込みに見舞われるとしております。

予想通りになれば、2000年以降ではマイナス成長に沈んだリーマン危機後の2009年、コロナ禍の2020年に次ぐ低成長となります。2022年は2.9%に減速する見込み、2024年は2.7%と予測。

世銀は「世界的な景気後退リスクを和らげる緊急の措置が必要だ」と強調。各中銀はそれぞれの利上げが国境を超えて波及し、想定よりも金融が引き締められる可能性を考慮する必要があると訴えた上で、各中銀に協議を通じて過度な景気鈍化を回避するよう促しております。

 

国別・経済見通し

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国・地域別では、2023年の米国の成長率はFRBの金融引き締めに加え、新型コロナウイルス危機対策の財政出動が無くなることで、0.5%にとどまる見通し。

ユーロ圏も、ウクライナ侵攻を巡るロシアとの対立で同国産エネルギーの供給途絶が続くほか、欧州中央銀行(ECB)の利上げもあり、ゼロ成長に留まると予測。上半期はマイナス成長を見込んでおります。

中国は4.3%に回復するとしたものの、前回見通しから0.9ポイント引き下げ。コロナ禍による混乱が予想よりも長引く上に、不動産部門も低調に推移する見込み。日本は1.0%と、前回見通しから0.3ポイント引き下げております。

 

世界銀行の成長率見通し

2022年

2023年

2024年

世界全体

2.9% 1.7%(-1.3)

2.7%(-0.3)

米国

1.9% 0.5%(-1.9) 1.6%(-0.4)

ユーロ圏

3.3% 0.0%(-1.9)

1.6%(-0.3)

中国

2.7% 4.3%(-0.9)

5.0%(-0.1)

インド

6.9% 6.6%(-0.5)

6.1%(-0.4)

日本 1.2% 1.0%(-0.3)

0.7%(0.1)

※豊トラスティ証券作成

※カッコ内は昨年6月時点からの修正幅

 

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