中国人民銀行(中央銀行)は2月8日に公表した四半期政策報告で、柔軟かつ的確な政策を継続して物価安定を維持し内需を拡大する方針を示しました。
世界的に不確実性が広がる中、当局は景気回復を促進する上でいくつかの困難や課題に直面していると指摘。「穏健な金融政策は、柔軟で穏やか、的確かつ効果的であるべきで、社会融資の規模と通貨供給量を、経済成長と物価水準の期待される目標に沿ったものに保つ」としております。
また、「政策の調整と協力を強化し、消費の促進、投資の安定化、内需の拡大、物価の適正な水準維持を効果的に支援する」とし、「預金金利の市場化を促進し、全体的な金利水準を引き下げる」としました。
中国商務省の盛秋平次官は2月6日に、春節(旧正月)など祝祭日の消費について記者会見。2024年は商務省として「消費促進年」をテーマに一連の促進活動を組織し、的を絞った政策措置により、潜在的な消費需要を喚起すると表明。コロナ禍からの「回復」から「持続的拡大」への転換を促すと強調しました。
今年の重点として、
(1)自動車、家電、家居(家具、調度品、装飾品)といった日常・生活商品の消費増加
(2)潜在力が大きい買い替え需要の喚起
(3)流通制度
改革を通じた中古車市場の発展―などを例示しております。
買い替え需要の促進策では、自動車について回収・下取りシステムの改善を推進。2023年中国中古車市場の取引量は1841万台で前年比15%近く増加しており、盛次官は「その潜在力は巨大だ」と評価しました。
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