ダウ工業株30種平均
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昨晩のダウ工業株30種平均線は、前営業日比168.61ドル高の44882.13ドルで終了。
週明けの米株式市場は、中国の人工知能(AI)開発企業「ディープシーク」が手掛ける生成AIサービスの人気急上昇を受けて、米競合が想定していたよりも低コストの半導体や少ないデータでAIを開発、運用出来るのではないかとの観測が拡がる中、AI半導体を牽引してきたエヌビディアが急落。半導体関連やハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)に売りが膨らむ中、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数やS&P500種株価指数は急落。ダウ工業株30種平均も半導体関連やAI関連株が売られた一方で、ディフェンシブ株を中心に買われて、44500ドルを突破。その後も昨年12月4日に付けた最高値45073.63ドル超えを試す動きが続いております。
なお、1月28、29日の両日にFOMCが開催されたものの、FRBは市場の想定通り4会合ぶりに政策金利を据え置きました。声明文は、労働市場についての認識を「概して緩みつつある」から「底堅い」に修正。物価動向を巡っては、「(物価上昇率が)2%の目標に向けて進展してきた」との表現を削除したため、タカ派な内容とみた向きが債券売りで反応。米長期金利の上昇を受けて声明発表直後に大きく下げる場面も見られたものの、その後の記者会見でパウエル議長が声明文の一部表現の削除について「文章を短くしただけだ」と述べ、米経済が2%の物価目標に進んでいるとの見方を示したため、下げ幅を縮小しております。
来週も引き続きトランプ発言に揺さぶられそうですが、トランプ米大統領は1月30日に、カナダとメキシコに対して25%の関税を課すと改めて表明。また、2月1日から実施する可能性があり、対応次第で税率が上がることを示唆しております。関税強化によって市場のリスクオフ姿勢が強まれば、短期的に50日平均線辺りまで下げて来くる可能性もありそうです。「ディープシーク・ショック」は1日に留まったものの、中国AIを巡る市場の警戒も解けず、神経質な展開が想定されます。
また、米主要企業の決算発表が佳境を迎える中、来週は「GAFAM」の決算が出揃いますが、大型ハイテク株が主導する相場が続くか注目されそうです。
◆アップル、昨年10-12月期7%増益
米アップルが1月30日に発表した昨年10-12月期決算は、売上高が前年同期比4%増の1243億ドル、純利益は7%増の363億3000万ドルでした。売上高は四半期ベースで過去最高となっております。ただ、スマートフォン「iPhone」の売上高は前年同期比1%減の691億3800万ドルと、市場予想(1%増)を下回りました。
四半期別 アップルの決算
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