ダウ工業株30種平均

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昨晩のダウ工業株30種平均は前営業日比184.93ドル安の4万2011.59ドルで終了。

米金融大手ゴールドマン・サックスが今後1年間に景気後退入りする確率を従来の20%から15%へと引き下げるなど、9月米雇用統計が市場予想よりも強い内容となり、米経済が「ソフトランディング(軟着陸)」出来るとの期待が拡がる中で、底堅い値動きが続いております。

一方で、米労働市場の減速に対する過度な警戒感が薄れたため、FRBが11月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で大幅利下げに踏み切るとの見方が後退。米長期金利が上昇する中、株式の相対的な割高感が意識され始めている様です。中東の「地政学リスク」への警戒感も根強い中、今週の高値は42562.01ドルに留まり、9月27日に付けた最高値42628.32ドルを上抜くことは出来ずとなっております。

目先は、今週末から本格化する米主要企業の2024年7-9月期決算に注目が集まりそうです。S&P500種株価指数全体では増益が見込まれているものの、期待先行で買われて来た面があるだけに、市場予想に届かない決算が相次ぐ様だと、調整地合いが強まる可能性がありそうです。

8月5日を起点としたアップ・トレンドを維持出来ずに直近安値41831.74ドル(10月7日)を割り込む様ですと、短期的に8月5日の安値38499.27ドルから9月27日の高値42628.32ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の38.2%押し水準41051.02ドルや50日平均線辺りまで下げて来ることも想定されます。

CMEが公表している米金利先物の値動きからFOMCごとの政策金利を予想する「FedWatch(フェドウォッチ)」(10月10日時点)によると、11月のFOMCでFRBが0.50%の利下げを行うとの見方が無くなった一方、0.25%の利下げを行うとの見方は87.9%まで上昇しております。

据え置きとの見方が12.1%まで拡大しているものの、現状では少数派であり、FRBが年内残り2会合で、それぞれ0.25%の利下げを行うとの見方がコンセンサスになりつつあります。FRBによる大幅利下げ観測は後退しているものの、FRBの利下げサイクルが継続し、米経済を支えるとの見方は根強く、引き続き安値は買い拾われそうです。

なお、大型ハリケーン「へリーン」に続いて「ミルトン」が米本土を直撃し、甚大な被害が出ております。ハリケーン対策は、米大統領選挙の結果を左右することも多いだけに、「オクトーバー・サプライズ」には引き続き注意したいところです。

 

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