ダウ工業株30種平均

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昨晩のダウ工業株30種平均線は、前営業日比83.60ドル高の40752.96ドルで終了。

トランプ米政権が貿易政策で対中姿勢を緩和したとの観測が出始める中、トランプ米大統領は4月29日に、自動車・部品関税の負担軽減措置を発表。また、トランプ米政権が打ち出した相互関税を巡り、ベッセント米財務長官が日本やインド、韓国などアジアの主要貿易相手国との協議が進んでいると述べるなど、米高関税政策を巡る過度な警戒感が後退する中で、4月22日から5月1日まで8営業日続伸しております。

4月24日に6営業日ぶりに40000ドル台を回復。米マイクロソフトやメタ(旧フェイスブック)の決算が好感され、5月1日に41099.52ドルまで上昇する場面も見られるなど、3月26日の高値42821.83ドルから4月7日の安値36611.78ドルの下げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の61.8%戻し水準40449.59ドルを上抜きました。なお、8営業日続伸は昨年5月以来となります。

マグニフィセントセブン(M7)の一角への買いが勢い付くなど、昨年まで株高を牽引して来たハイテク株が活気を取り戻していることに加えて、テクニカル的にMACDの上昇が続く中、直近高値40791.18ドルも上抜く様だと、4月2日以来の41000ドル台を回復することも想定されます。

ただ、恐怖指数とも呼ばれる「VIX指数」は5月1日時点で24.60と、警戒が必要と言われる節目の30を下回って推移しているものの、不安心理の高まりを示すとされる節目の20は依然上回って推移し。トランプ米政権の「相互関税」を巡り、「貿易戦争」が激化し、世界景気が後退するとの懸念は払拭されていない様です。トランプ米大統領の「朝令暮改」の発言に振り回されるとの警戒感も根強い中、「相互関税」の詳細が発表された前日の終値(4月2日、42225.32ドル)には届かずとなっております。

今晩発表される4月米雇用統計が市場予想を下回る様だと、FRBによる早期の追加利下げ観測が一段と強まる可能性もありそうですが、今週発表された1-3月期米実質GDP速報値は前期比0.3%減と、3年ぶりのマイナス成長となるなど、米景気の減速懸念が強まる中、そろそろ上昇一服感が出て来る可能性がありそうです。切り下がって来ている50日平均線を上抜くことが出来ない様ですと、再度40000ドル辺りまで下げて来ることも想定されます。

 

VIX指数

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