ダウ工業株30種平均

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昨晩のダウ工業株30種平均線は前営業日比108.00ドル安の42319.74ドルで終了。引き続き200日平均線でレジスタンスを受ける中、上値の重い展開が続いております。米経済指標の悪化に伴い米景気が減速するとの見方が拡がる中、企業業績の先行き不透明感もは相場の重荷となっているようです。一方で、42000ドル付近では買い拾われており、42000ドル台前半の狭いレンジで推移しております。

トランプ米大統領が5月30日にSNSで中国との貿易交渉が進展していないことに不満を表明。また、海外から輸入する鉄鋼・アルミニウム製品にかける追加関税を25%から50%に引き上げると表明したことから、貿易摩擦の激化が世界景気の減速を招くとの警戒感が再燃する中、6月2日に41853.62ドルまで下げる場面も見られております。ただ、トランプ氏が貿易政策などで強硬な姿勢をみせても、最後には方針を変えることを皮肉り、「TACO:Trump Always Chickens Out(トランプはいつも最後におじけづく)」が市場で流行語となるなど、市場は「TACO」を見透かし、買い拾っているようです。

その後、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席が6月5日に電話会談を行い、閣僚級の会合を近く開くことで一致。米中間の通商協議が進展し、関税を巡る両国の対立が緩和するとの期待感から買われる場面も見られるも、米経済指標の悪化を受けて、高値を維持することは出来ず。トランプ米政権を離脱したイーロン・マスク氏とトランプ米大統領の関係悪化が表面化する中、テスラ株が急落したことも、投資家心理を悪化させた模様。

6月17、18日の両日にFOMC(米連邦公開市場委員会)を控える中、目先は米国の金融政策に注目が集まりそうです。ウォーラーFRB理事をはじめとして最近のFRB高官の発言は「ハト派」なものが多くなっております。5月ADP全米雇用報告で、非農業部門雇用者数は前月比3.7万人増と、市場予想(11.0万人増)を大きく下回りました。6月6日に発表される5月米雇用統計も市場予想を下回る内容となるようですと、早期利下げ観測が再度拡がる可能性がありそうです。

 

 

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