ダウ工業株30種平均
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昨晩のダウ工業株30種平均線は、前営業日比101.85ドル高の42967.62ドルで終了。
5月米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比13.9万人増と、市場予想(12.5万人増)を上回ったことを受けて、雇用悪化を巡る過度な懸念が後退する中、6月6日に再度200日平均線を突破しました。なお、S&P500種株価指数は6000.36で終了。3ヶ月半ぶりに大台を回復し、1月のトランプ米政権発足直前を上回っております。
その後も、米中貿易協議の進展期待が拡がる中、ハイテク株を中心に買い進められる展開に。5月米消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回り、インフレの鈍化が示される中、6月11日に43115.69ドルまで上昇する場面も見られております。ただ、イスラエルがイランの核関連施設など攻撃したことから、13日のCME ダウ先物は時間外取引で一時42199ドルまで下げるなど、大幅安となっております。
イスラエルのネタニヤフ首相は、攻撃が「必要に応じて何日も続く」と強調。一方で、イランのナシルザデ国防軍需相は6月11日に、イスラエルがイランを攻撃した場合は、イスラエルや中東の米軍基地を攻撃の対象にすると警告しており、軍事的な緊張が一気に高まっております。イランが報復行為に出れば、周辺国にも戦火が拡大する可能性があります。また、イランは世界の石油供給の約2割が通過するホルムズ海峡に大きな影響力を持ち、中東情勢が悪化すれば世界経済が混乱に陥る可能性も懸念されております。
中東情勢が一段と緊迫化し、投資家のリスクオフ姿勢が強まり、100日平均線を維持出来ずに42000ドルを割り込むようだと、短期的に50日平均線辺りまで下げて来ることも想定されます。トランプ政権の関税政策や貿易相手との交渉を巡る先行き不透明感も再度強まる中、しばらくは上値の重い展開が続きそうです。
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