NY白金(日足)

↓クリックすると拡大します↓

 

先週のNY白金(中心限月)は、前週比14.3ドル高の921.3ドルで終了となり、4週ぶりに反発。相関性の強い金や同じ白金族であるパラジウムの軟調な値動きが嫌気されて、1月17日に昨年12月6日以来の900ドル割れとなり、883.2ドルまで下げる場面も見られております。実需を中心に買い拾われて反発に転じ、1月19日に924.0ドルまで上昇するも、100日平均線を上抜くことが出来ず。その後も、100日平均線がレジスタンスとして意識されて上値が重い中、1月25日に再度900ドルを割り込むも、翌26日は急反発。

900ドル付近では南アフリカの生産コストが意識され易い上に、中国の買い付け期待も高まり易く、900ドル割れの場面で買い拾われる展開が続いております。南アフリカの白金鉱山会社はコスト削減の一環として、リストラを進めると見られておりますが、価格低迷が続く様ですと、より大規模なコスト削減を余儀なくされて、生産量が減少するとの懸念も出始めている様です。

僅かに100日平均線を上回って先週は終了しておりますが、930ドル台後半には50日平均線が控えており、上値の重い展開がもうしばらく続きそうです。

中国人民銀行(中央銀行)が預金準備率を2月5日から0.50%引き下げると発表。通常0.25%刻みで引き下げることが多いことから、サプライズ感はあったものの、銀行の収益を圧迫しかねないため利下げは見送られており、中国政府は引き続き小出しの金融緩和で様子を見る姿勢との見方が出ております。

不動産不況に加えて、消費の弱さからデフレ懸念が強まる中、中国経済の足取りは重く、景気回復の実感は乏しい様です。輸入量だけを見れば需要は増加傾向にあるものの、需要回復期待が盛り上がりにくい情勢となっております。

なお、ロイター通信によると、スイス金融大手UBSは2024年の白金需給は30万オンスの供給不足となると予想しております。自動車用触媒に使用されるパラジウムの代替としての白金の需要が高まっていることが理由。

 

 

※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。