NY白金(日足)
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先週のNY白金(中心限月)は、前週比24.4ドル安の978.5ドルで終了。2週連続で下落。
相関性の強い金相場がポジション調整の動きを強める中、1000ドルを挟んだ揉み合いが続いていたものの、米大統領選挙で共和党候補のトランプ前大統領が勝利したことを受けて、ドル高が進行。相対的にドル建て商品に割高感が生じる中、金相場が急落したため、11月6日に971.8ドルまで下げる場面も見られております。
ただ、200日平均線を割り込まなかったことから安値は買い拾われて、長い下ひげを引いて終了。翌7日は反発に転じ、8日に1007.8ドルまで上昇する場面もみられたものの、テクニカル的にMACDが下げ基調を強める中、1000ドル付近では戻り売り圧力が強まっており、急落。972.5ドルまで下げる場面も見られております。
中国では11月8日まで全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会が開催されており、今後5年間で地方債務対策に10兆元を投じると発表。地方政府がインフラ投資などに活用する特別地方債の発行残高の上限を6兆元に引き上げるとしたものの、市場が期待していた追加景気対策の発表が無かったことも、市場の失望を招いた模様。
そのため、9月4日を起点としたアップ・トレンドや50日平均線を割り込んだだけに、目先は200日平均線辺りまで下げて来ることも想定されます。
第2次トランプ政権の陣容が固まっておらず、しばらくはボラティリティの高い値動きが続きそうです。トランプ氏は、選挙中に電気自動車(EV)への補助金廃止を訴えており、自動車排ガス向け需要が増える可能性もありますが、EVへのシフトが世界的な流れとなっている中、EV化への動きを完全に止めるのは難しいと見られております。また、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの再離脱も示唆しているため、政策期待を織り込んで積極的に買う様な動きは現状では見られていない模様。
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